上海センター講演会

「最近の中国事情と今後の日・米・中関係における
日本の積極的役割について」

 日時  2005年1月24日(月) 14:00〜16:00

 会場  京都大学時計台記念館国際ホール

 講師  木村 一三(日中経済貿易センター名誉会長)



日中経済貿易センター名誉会長 木村 一三氏
 

木村氏は1954年に故高碕達之助氏の紹介で日中貿易に参画され、日中国交正常化にも民間人として尽力されました。日中交流の最古参として故周恩来首相から胡錦涛総書記にいたるまで、中国側有力者と親密な友人関係をもたれています。日中両国が、真の友好関係を築くためにはどうすべきかについて2時間に渡り、講演されました。

皆さんこんにちは。ご紹介頂きました木村一三と申します。久しぶりに高碕達之助の名前がでましたので、一言だけ高碕達之助の人となりにつきまして皆様に一言だけご報告申し上げた方がよいかと思いますが。高碕達之助っていうのは水産工水社(農商務省水産講習所)、今の水産大学出身であれは大阪府の吹田(高槻市)だったと思う。この人は河野一郎、鳩山一郎さんと仲のよい人でした。河野一郎さんをなんとかその官僚政治を打ち破って政党政治にもっていかなければならない、というので力を入れて応援していました。高崎さんが亡くなった後、財産の整理をやった結果を見たら当時の金で8億円銀行から家を担保にして金を借りて8億円そのまま河野一郎さんの政治資金カンパにしておりました。

私は財界人との付き合いが非常に広うございまして三井、三菱、住友大体このトップとは親交が有りましたが借金を自分の家まで担保に入れて借金して政治家にそのままカンパしているというのはちょっと聞いたことがない。それくらい清潔無比の私心のない珍しい財界人だった。彼が満州重工業開発総裁の時に終戦になって居留民団の団長となった。居留民団は居留民を守るために頑張らないといけませんが、そこへ中国、終戦後ですから中国の八路軍そのころは「パーロー、パーロー」とい八路軍だった。ソ連の赤軍が入ってきた。それから蒋介石の国民東軍3種類の軍隊が入れ替わり立ち代り入ってきて高碕さんはそれを交渉の矢面に立って非常に奮闘されたらしい。2回暗殺やられかけたやつは助かった。とにかく残って中国の建設に協力してくれと頼まれたけれども、奥さん連中は奥さん家族ははやくかえろう今のうちに帰らないといつ何が起こるかわからないというので無理やりに高碕さんを連れて帰ってしまった。高碕さんも非常にそれを心にとどめておっていつもそれが気になる。ちょうどいい男が見つかったので彼にその後を別な形でやってもらおうとというような意味のことをいい男というのは僕のことだったと。妙は見込まれ方をされたわけですね。相手は共産党とやるのですから非常に心臓の弱い紳士ではちょっと歯が立たないと僕みたいにちょっと乱暴に近い、学問もあんまりやっていない野生の動物に近いような男の方がかえってやるんじゃないかと見込まれたとしたらそういう風なのだと。木村くんとにかくやってくれ今政府は表にでるわけにはいかんしかし今のままほっとく訳にもいけないというので僕は最初は断ったのですが、とういうのは僕自身あんまり商売好きじゃない。人の商売の協力は出来るけれども自分で商売をやるというような気は全然無かった。小学校3年のときうちの親父が田舎のボスだったものですから、僕は大きくなっても商売人だけにはなるなとそういう教育をされ、親の教育というものは、すごく影響があります。小学校3年の時です。なぜかといえば商売人になったら一生金もうけの為に朝から晩まで走り回らなければならない。それが商売人だと。金は天下の周りものではないかと。金の為に一生涯大の男が走り回るというのは情けないと。それよりも役に立つような仕事をしたほうがいいというのでそれからずっと僕は商売人を何か下に見るような軽蔑するような思想がずっとありました。まあ、88才になって今は無くなったと思います。そういう関係で商売人にはならないというのに、高碕さんがやれというので最初は断ったはじめ。文化交流友好関係ならやってもいいと言ったが商売の世話をするというのはやめたと。小林一三さんは高碕達之助の親友だった。で、「木村君、君の名前は小林一三によく似ているなあ。だから君も頑張ったらいい仕事が出来るぞ。」というような事を言われた。ところが商売人を軽蔑していたものだから悪いけれど、「小林一三なんていう人は嫌いだ。」といった。怒られました。親友だった(高碕氏の)から。なんていうこと言うのだと。また2回目の呼び出しがあって、色々話したらとにかくやれというので、やろうと。僕は他に使い道が無かったから、やむ終えずやったというところでしょう、本当は。それでやっているうちにそれがもうずっと一生涯の仕事となってしまって。気がついたら88までやった。今現在まだやっている。そういう状況で高碕先生というのは僕の一生の進路決定した大きな大先輩その人は非常に清潔無比で私心を無くしてやってきたそういうに立派な人だった。これだけは高碕先生の為にちょっと言わせてもらいました。ごめんなさいどうも。

 

さて、本題に入るこの題がものすごく立派な題で、これを1時間やそこらでうまくまとめられるかどうか難しいと思います。それで私は原稿も何も無いですから、思い出すままに話して時間が無くなったら打ち切ると。具合が悪い場合は質疑応答時間が30分有りますからそこで質問をどんどん先やってもらって総まとめで僕の意見を申し上げるという事にさせてもらいたい。僕は皆さんのように学もしてないし単に経験とかだけで動いている男ですから、理論的にまとまってノートしてもらうような話は一切致しませんからどうか僕の話のなかで何かひとつでもいい、あっそうかとういうご納得のいくような話が出来たらそれで本望です。宜しくお願いします。まず、時間の制限がございますから、中国の将来について、中国の現状・将来について10分くらいで結論だけ申し上げたい。

(木村一三氏おすわりになる)

今、中国ブームが起こっています。世界の新しい大市場として、また世界の生産基地の地盤として中国は今動いています。日中貿易についても去年統計は多分1,600億ドル前後なって今年は日米貿易を追い越して日本と中国の貿易はトップとなるでしょう。結構な事ですが、中国は9パーセント台の成長を遂げていますがこのままずっといくかどうか、どこかでどうなるか、これは非常に大きな問題だと思います。僕はこの経済の問題については詳しくありません。悪いけど。人の話を受け入れするほどの知識しかありませんが、多分乗り切るだろうというのはこの市場経済、計画経済を市場経済に切り替えている。社会主義と資本主義の違いというのは経済面でいうと、一つは計画経済、商売のない計画経済です。この切り替えをソ連と比較して中国はうまくやっています。ソ連はやりとどまって、国家が崩壊し、共産党も無くなったと、事実上。そんなひどい目にあいましたね。ソ連じゃなくなってロシアとなったでしょ。本当を言ったらあれだけの大きな問題になるんでそれを中国の場合はそれを高度成長、とにかく維持しながら、市場経済への転換を実現しつつあると。やっぱり中国人は知恵があるから、そのつもりでやればやれるんだな、おそらく多くの混乱を抱えながら、とにかく今世紀の終わりには世界屈指の経済超大国になる可能性が十分ある。途中で波乱が起きても乗り切るでしょう。中国自身隣ですから、分裂して経済が混乱になったほうがいいという政治家や評論家も少数ながらおりますけれどもそれは、全体を見てないからそう言うので、隣の中国が経済が調子がよければ日本も調子がいいかも知れない。日本が今好況に定められているのは中国経済の好況、アメリカの好況二つがあって維持している訳ですから、中国が混乱になったら一番まともに打撃を受けるのは日本です。ですから中国自身が順調に伸びていってくれるということは非常に大事なんです。多分問題があっても、乗り越えられるだろうとだから中国は将来大きな超大国になるに違いないなと、可能性が強いと思うのです。それで結論ばっかり先言いますが、この10年間が、中国にとって非常に大事な年だと、今世紀の100年の中で、この10年間がその土台をあげていく年だと、そういう風に前後の事情からみて考えます。で市場経済のレールは完成するのは10年以内だと思います。市場経済のレールは基本的に完成するのは10年以内に完成するだろうと思います。そうなると市場経済のレールの上を中国が乗って動くわけです。それの経済問題も大事ですが、もっと大事なのは超大国になる中国の体質がどんな体質か軍事力を背景にした覇道を求める覇道というのは覇権の「覇」軍事力を背景にものをいう超大国になるのか、19世紀のイギリス、あるいは20世紀のアメリカというのは軍事力を背景に皆やってきました。ところが21世紀はアジアの世紀だあるいは中国の世紀だといわれていますが、軍事力では問題がかたずかない時代になってきている。軍事力で問題がかたずくのだったら、原爆を一万個持っているというアメリカは全世界を制覇してアメリカ一国で世界をコントロールできる訳ですが、そう簡単に世の中は進まない。結局、軍事力時代は相応的な力であって問題が解決する。軍事力にものをいわす時代から相応的な文化、経済を含めた総合的な安全保障を持って、世の中が移り変わっていく。簡単に言うとヨーロッパが覇道でもってやった時代を卒業して、21世紀は中国が王道を持っている。王道、覇道と王道の戦いで覇道の時代はもういくらやってもからりしない。王道をもって行く時代に臨むので21世紀は中国の世紀だといわれるのではないかと思います。私の見方は、色々な逆流が流れて平和へと行く中で、イラク戦争のようなものがおきてイラク流になっていますが、結局これも一時的で、やっぱり平和への方向へ世界は行くに違いない。それで、まあ日本の場合は、これ後でお話しますが、中国と組んでアジアでどういうことで世界に貢献するか、これは歴史的な大きな任務です。中国もまあ一応結論として、今世紀末には世界屈指の経済強国、超大国になるであろう、とういのが私の見方で、なる可能性が十分ある。しかも、この10年が中国の体質、王道か覇道かの王道を行く体質をこの10年間に鍛えつくりあげなければならないと、つくれるという問題が一つと、その次に中国は共産党一党独裁の国ですが、中国は共産党一党独裁を放棄して、日本と同じような普通選挙を採用する国になるでしょう。これは断言しても間違いないことだと思います。というのは、現在中国は、社会主義計画経済から市場経済、消費市場経済への大変換期に直面しているわけで、そうなると世界観、価値観が大変化を起こす。今ほど中国へ行ったら前と違って、金の話ばっかりだと、金、金だとみんながっかりして帰ってくる人が多い。それくらい価値観が変わってきた。いわゆる革命、静かな革命の真っ只中にある時でいいでしょう。これはあまり皆気が付かないけれども、私はそう思います。それから中国はそれで一党独裁は音を立てて崩壊するだろう。これはもう間違いない。共産党一党

独裁。表面はそうなっているけれども中身はもう毛沢東、周恩来時代とえらい一党独裁法違います。共産党の威勢というのが、鶴の一声でなんでも決める。そういう時代ではもう無くなった。だから集団指導体系をとっている。こないだあれでしょう。共産党の党の規約変えたでしょう。それまで中国共産党は革命の党である労働社階級の前衛の党だという規定があった。今度は三つの方面の代表になった。つまり三つというのは国民全体の代表という意味です。おおざっぱに言うと。新国民党みたいなものですね。新しい国民の党だと。党規約に革命の党とは書いてない。規約の方はそうなっている。それで社会主義市場経済とこういっている。中国へ行って一党独裁はそのうち無くなると、中国の党が変わるという様な事は、中国共産党員は口が裂けても言えないかもしれない。僕ら外国人ですから、何を言っても平気でいけるわけです。でも本当の事を言う必要はありますから、しかも僕かこうやって講演したらそのまま中国語に翻訳して、共産党の政治局に送っていますから、いつもいつも送っていませんよ。たまに。だから、今日はその計画はありませんけれども。木村という男は国内でこんな講演をやっているぞと????いったらやっぱり歓迎してくれます。もう一つの見方、共産党の一党独裁は崩壊しつつある。これは完全に崩壊して、一党独裁は変わると、普通選挙方式になるという問題は私はこれもはっきり断言して間違いないと。それは自身持って下さい。間違いない。日本と同じような国になるのです。反共反共と言う必要が無くなる。一党独裁反対だけで飯を食っている政治家や評論家は、勉強しないと失業する。そういう時代に今なっています。それから中国はおそらく連邦制をとる国家となるでしょう。13億いるのでフランス並の国が10以上あるのですから人口5千万以上の省は一番上は1億以上。5千万だけでもフランス並の人口を抱えている各省は10個以上ある。これを1極集中で北京で一本でまとめて動かすというのは、事実上困難です。これは各省に権限を委譲して各省で民主的に憲法を作って、自由に動かす。中央政府は外交と国語問題、あるいは教育の基本これくらいを中央政府は専管事項にしてあとは全部任せていくという連邦制をとると思います。この連邦制をとるという問題については、あれだけの国家が一極でまとまるはずがない。特にこの最近の技術革新の時代では、民衆の積極性と創意性が、どんどん生まれるような政治形態にならないと、あるいは経済体制をとらないと発展しないです。それには連邦制がいい。それ以外何か方法あるかというと、今のところ無いですね。これなにも私が一人で言っているわけではないです。1959年だったか毛沢東が言った事です。ちょうどいいチャンスがあって今日は毛沢東にあわせてあげると国家の副主席になる予定の人が僕を連れて行ってくれて紹介してくれた。そのとき毛沢東が言ったのはアメリカ合衆国が極めて短期間に高度成長した秘密は一体どこにあったかという事を我々は中国人なりに関心を持って研究してきたその結果わかった事はユナイデッド・ステーツにあるとこのアメリカの経験は我々のような大きな国家である中国にとっては貴重な経験であるとそう言っておられた。それでああそうか中国はアメリカを一つのモデルにして連邦国家になるのだな。「ユナイテッド・ステーツ・オブ・チャイナ」になるのかと、大発見してなるほどなと。ところが、今日の話は絶対に極秘だと、人にしゃべってはいけないと、それを前提で連れていかれたものですから、帰ったら皆に話したかったけれど、前提を破るわけにはいけないので、我慢して知らない顔をしていました。ところが、どうしても言いたいと。といったら中国研究者にとっては非常に参考になるなと思ったんですが、毛沢東が生きている間、ちょうどそれからどうこうやっている間に30年がたった。毛さんに会って話を聞いてから。そしたら毛沢東は亡くなって、僕を連れて行ってくれた大先輩、この人も亡くなっていた。もう30年も経ったと、もうこれくらいでいいだろうとしゃべってもと勝手に判断して、記者会見のついでにちょっと話をしたのです。日本では反響はあまりなかったですね。中国研究者からは、反響ありました。でも普通の新聞記者とかなんか反響はなかった。ところが反響があったのは中国の北京。木村は方々で記者会見をやって、中国が連邦制国家になるという事を、毛沢東が言ったという事をしゃべっていた。というのが大きな話題になりました。それを知らないものだから僕はその次北京にのこのこ出かけて行って偉い人に呼ばれて食事の席で「木村さん実はあなたは毛さんが言ったといって演説して回っているらしいですね。僕らは全然聞いたことがない。」そんな。えっ聞いた事がないのか、全然聞いた事ないと。「僕らが知らないのに木村さんが知っている訳がない」と、とは言わんばかりに言うんです。あっそうか。あなたその時地位はどれくらいですか?係長か課長位ではないのか。係長や課長位で毛沢東のそばに行ってそんな話が聞けるはずがないじゃないか、私は外国人なので、しかも友好人士だと。だから特権があるといってそれでしゃべってくれたんだろう。それしか考えられなかった。ところが今でも連邦制というのは禁句になっている。現在でも、それがまた不思議なのですが、そんなことなにも研究する必要がない。堂々と討論したらいいわけで。そこに一党独裁制の弊害がある。その弊害を破るのはやっぱり現在のトップになっている胡錦涛。胡錦涛ならやるだろうな。そう思っています。これで連邦制、見通しとしては連邦制いくぞと。それから中国名前かえるでしょう。台湾を平和的に世襲した中華人民共和国というのを変わると思います。どういう風に変わるかは分かりませんが、変えるという事を偉い人も言っていました。まあそれくらいはほぼ断言して間違いないだろうな。そういう前提で中国は変わるぞという前提で今後の問題を考えているわけでこれが大事ですね。

それで結論ばっかり皆さんに申し上げて、失礼極まりないと思うのですが、これは時間を制約している関係で、一応結論だけ並べて皆さんのご批判をあおるというやりかたが取れないんです。知恵が無いから1時間では無理なのです。ご了解ください。

それで本題に入りますが、そういう風に中国が変わるのだなという事が前提で話した場合、今日中関係が非常に悪くなっています。悪くなってブーイングの問題もあるし、あるいは潜水艦の越境問題もあるし、靖国問題もあるし色々有りますね。李登輝が来た問題もあるし、大雑把に言ってこの国交正常化までは日中関係が悪い材料は日本が略軍作っていた。責任は日本にあった。国交正常化までは。国交正常化以後、日中関係がうまくいかない原因は日本よりも中国の方が多いと僕は思う。公正にみて中国が原因を作っている方が多いと思います。いいですか、例えば李登輝の問題この間来た李登輝。入国させたらいけないとか、入国させないとか。ああいう問題を取り上げて李登輝入れないという必要は無いですよ。ほおっておけばいいのです。どんどんどんどん問題にするから有名になって、影響力はあまりないのに、また復活すると。やぶへびなんですね。李登輝は李登輝でもう年寄りでしょう。もう仕事終わったのだから、夫婦で来たらゆっくり遊ばせたらよいのですよ。そんな影響力あるわけではないですしね。まあ僕は年寄りだから年寄りの方持つわけでは有りませんよ。第一ああいう問題は日本に入れるなとかいうこと自身が中国らしくない。大中国ともあろうものが、そういう細かいことをいっていたら官僚と同じになる。中国というのは、包容力があって、ゆっくりなんでも聞いてくれると。そういう中国でないと21世紀の超大国としての中国としてはうまくいかない。だからああいうことをやかましく言うと、困ったものだなあ。そう思います。中国批判にならざるをえませんね。もっとはvリーグの問題でも、もとをただせば日本が作っている、原因は。侵略を12年やっているのだから。作っているけれど国交正常化当時私は国交正常化の時本当に中心で民間ではやりましたからよく分かっていますが、非常に良かった。それは毛沢東、周恩来の政策によります。日本側も非常に良かった。あの調子でいったらうまくいくなと。平和友好条約が出来たでしょう。それをいつの間にか、気が付いたら、とても悪くなって全部が全部江沢民時代の教育が原因とはいえませんが大筋で言うと、周恩来、毛沢東時代と比べて、ケ小平時代はまあまだ余韻があったけれども、江沢民になってから、非常に悪くなっているのは事実です。それから例えば潜水艦が越境してきたと、こっそりああいう事はあるはずがないのにやっているね。実にけしからん話です。それに地下資源の問題でもどんどん掘っていく。掘るのはいいけれど、連絡だけは、友好国家であればしたら良いのです。うちはここらへんを掘るぞと。了解してくださいと。まあ将来大きな問題になりそうだったら、一緒に掘ろうかと言うくらいのところでやればなんのけなしにいくのだけれど、だまってこそこそやる。どうも最近腑に落ちない事は多いです。胡錦涛政権になったらそれは変えるはずなんだけれど、まだ変わらない。もう一度中国に行って確かめて来ようかと思っていますが、今中国自身としたら、国内問題、経済問題で頭がいっぱいになっていると思います。正直いって。農村大体13億になっているのだからね。農民が9億余りでしょ。農村と都会の格差が非常に激しいし。一番問題になっているのは、一党独裁の弊害。共産党官僚の覆水、腐敗これが民衆の攻撃の中心になっている。上の方は、分かりやすいから掌握しても、下の連中は悪い事をしても分かりにくい。下まで腐敗している。裁判所まで腐敗している、と言われています。極端にいえば。全部が全部じゃないだろうけれども、その腐敗が大きい。これが皆の抗議の中心となっている。ここらへんで例えば、「土曜日曜で利用して行くから胡錦涛さんに会えますか」、といったら「土曜日曜は来ないでくれ」と。胡錦涛以下の政治局のメンバーは、全部農村へ行っている、地方へ。地方の民状の掌握に行って休み無しだと。それくらい働いていますね。だから、まあこんな所で僕ら一服したりする暇があったら、胡錦涛を休ませた方がいいな。同情的ですが、それにしても外交問題については、ちょっと黙っていられないほど、問題があります。その一番大きい問題というのは何かというと、台湾問題。僕は江沢民の時に新王道論に基づく、一つの提案を江沢民

国家主席に直接2時間会って話をしてお渡ししました。新王道論に基づく二つの問題というのは、やっぱり哲学というのは語弊がありますが、事例がないと、二つの要求を出しても、すごいものにはなりませんので、事例を出したわけですが、21世紀は、王道の世紀になります。覇道では解決出来ないと。王道の世紀だという事を確認して、王道の世紀というのは、平和への世紀ですね。アジアで絶対戦争は行わないという世紀です。もし戦争をしたら、めちゃくちゃになります。今度は原爆が多いから。絶対にアジアでは、戦争はやらない。世界中でアジア地域は、恒久平和の非武装都市である。それで今平和に慣れていますから、戦争かあるものか、とそんなに力まなくても放っておけという人も多いけれど、やっぱり備えはなければならない。備えを持つのは皆軍事力か、というとそうでは無い。何であるかというと、アジアは共同市場を作る。共同市場を作る中心は何かといったら、中国と日本ががっちりと手を組まないと出来ません。中国を好きな人、嫌いな人はたくさんいる。中国人もそれが多い。好き嫌いは自由だからいくらやっても良いけれども、どんなに嫌いでも引越しは出来ません。中国大陸も引越し出来ないし、日本列島も引越し出来ない。隣合わせは宿命である。そうなると好き嫌い言わないで、否応なしに仲良くするにはどうやったら良いかという事を、今こそ真剣に両国のトップは考えないといけない。どうやったら良いか。私が提案したのは、政治家のトップだけではなく各界のトップ同士を呼んで、あるいは来てもらって日中は50年後、100年後、日本と中国はあるべき姿はどうか、という問題はじっくり討論して欲しいと、目先の問題だけでは無しに。それで一致した面から、順番に気が付いた面から、改善していくと。それを今提案しています。

それで、中心はやっぱり、アジア共同市場を作ると、それで共同通貨を作ると、その場合にさかんにそれを言っていたら、韓国の友人はこの間文句を言って来ました。「木村さんは日中だけを言っているけれど、韓国の事は何も言わない。放っておくのか」と。放っておくのでは無い、誰がなんと言ったってアジアで本当の平和を作ろうと思うと、中国と日本が、がっちり手を組まないとだめだと言っているのです。韓国の仕事は、日本と、中国がしっかりと手を組む為の仲立ち、接着剤になってくれと。それは非常に貴重な仕事である。

「あっそうか」と(韓国の友人)が言って、納得して帰りました。韓国の偉い人です。割合。まあ、そういう事で、どんなに考えてみても、日本と中国の政治家らは、腹話して日本と中国がじっくり話し合いをした結果、50年、100年後のあるべき姿を考えて、徹底的にその方向へ向かって行くと。でアジア共同市場を作って、アジア共同市場はとりあえず、ASEANに入れるとか入れないとかは、後回しでいいから、日中は腹をくくることです。日本と中国が腹をくくったら、こわい所はどこもありません。しかもそれは覇道ではなくて、王道で行く日中です。王道はアジア地域に、王道の花を咲かせる筋金になるのは、日中両国です。日本の先進的な技術と、中国が持っている潜在力、これらをがっちりと組ませたら、アジアは万全の体制を取れる。こわいものはありません。アメリカも無理を言わなくなる。まあ、そういう事で考えているわけです。日中がそういう体制をとれば、アメリカ自身がどうなのか、怒るのではないか。抵抗はするでしょう。特にアメリカ大統領選挙、今度の場合を見ていると、アメリカ民主主義も、そろそろ悪臭が漂うようになりかけたという事を言う人もいます。というのは、アメリカの大統領選挙の最後でキリスト教の右派が動いたでしょう。あの右派というのは大衆先導型の敬虔なキリスト教ではないので、だから論点はいくらでも持っている。例えば、選挙中に議論をやらさない。一方交通です。論点を変えて、例えば、イラクへ攻め込んだのには理由があったと。核兵器がある、大量破壊兵器があるはずだ。もうひとつは、国際的テロと連携をしているはずだという事。この二つを理由にして責めた訳です。ところがいくら調べても、無い。確証が有りません。というような報告が正式に入っている。そういう事は一体、大統領はどう思うのか。という事を大統領選挙中に反対な質問した。どういう答弁になっているかというと、「イラクを攻め込んだ為に世界は平和になった」とか、「イラクをやっつけた為に世界の平和は維持される」そういう論点をはぐらかしてしまう。まともに理論するようなものではない。そういう連中は、最後動いたから、アメリカ民主主義のなんというか欠陥というのか、出てきている。その欠陥が出てきている民主主義をイラクに植え付けよう、というのだから、なかなか難しい話です。それで、今度のイラク自身で、問題は選挙をやって大統領を作る、新しい政府を作るという事になっていますが、果たしてうまく選挙が出来るか、新しい政府が出来ても、これはイラク人から見たら、アメリカの差し金による傀儡政権だと見ますから。だから日本のマスコミを見ていますと、武装勢力とかテロと似たような武装勢力、武装勢力と。イラク人から見たら愛国勢力と。アメリカの侵略に対して体を張って戦う愛国勢力。そういう風になっています。大きな違いはありますね。アメリカは今結論として、イラクで非常に自分達が持っている考え方が、間違えが無いかどうか、試されている最中です。この一年間試されたと。まだ結論が出ない。非常に困難になっている。おそらくもうあと1年くらいで、メドはつくと思いますが、イラクの実験が、アメリカ自身は、ネオポジティブで非常に、開放を使命としている我々は、使命感を持っている人は多いのです。例えば、今度のアメリカ大統領選挙後の、アメリカ政府の人事を見ても、国防総省は、強硬派一本です。全部。副大統領を中心に国防部長から全部。強硬派一本です。外務省、アメリカの国務省ですね。国務省も強硬派、全部強硬派になった。大統領の副審のライスという女性が長官になるでしょう。全部強硬派です。強硬派一本で、その点では一致団結しています。しかし、強い方で行きますから、強硬でアメリカの意見を通すには、軍事力を使ってもいい。世代はアメリカ、アメリカ自身がだいたいその解放を任務として生まれた政権だと。民族解放。そこへ、民主主義だとか、自由だとか付け加えてまさに、改革派というか、シーク?(56:00)派の先頭を切っているという自負はあるという。アメリカ一国が、そういう風に代表となっているのだから、アメリカは思う様にして、アメリカに歯向かうやつは直して、アメリカの軍事力をどんどん用いて直して、全世界がアメリカの言うとおりになったら、これで、世界は平和になって幸せになると。こういう哲学を持っているのですよ。だから、信念を持って軍事力を使いますから、ちょっと危ない。この危ないやつを今、アメリカ一国でそういう風にやってうまくいくのかというのが試されているのがイラクです。その代わりイラク人はずいぶん罪の無い人が殺されています。あのイラク人の犠牲を活かして、アメリカ自身が我々の考えは間違いだったという事に気付かせる事が大事でしょう。気付かざる負えなくなると思います。ドイツ、フランスは依然として強硬です。アメリカに対して。これEUが出来ている。アメリカに対抗する力がもうユーロには有りますから、元気づいている訳です。まあ、そこで全アメリカの現在の政権は、強硬派一本で、当面は強硬で、続けるだろうと。しかし、どうしても頭打になったらがらっとひっくり返る可能性は有ります。割れないでいっているので。まあ、そこらへんの事で、決して今アメリカの考えているような事で、世界はアメリカの言うとおりになって、アメリカの言う事を聞かない所は、軍事力で政権を倒してアメリカのいう事を聞く政権を作る。というような事で、そろばん弾いて世の中いかんぞ、という事が、今度のイラク戦争の最大の教訓として、アメリカが受け取って行く、らざるをえないのではないでしょうか。僕はそう思います。まあ、そういう事で長い目で見たら、アメリカもそういう事で、成長過程にあると見ていい。悪い方向には向かうだろうけれども、当然、頭打を??(59:00)でやってますから、だんだん気が付いてくるだろう。成長過程にある。そうなると、今さっき申し上げたように、このアメリカ、中国自身、日中関係が好きでも、嫌いでもお互い引越しできないのだったら、徹底的に議論して、長い目で見ての構想を練り上げて行くと、ここに、方向を向けて共同市場を作りに行くと。これが当面の問題です。そうなると、アメリカ自身がだんだんと気が付いて来て、日米軍事条約は、必要で無くなる様な状況をアジアで作って行くと。まず、アジアで。「日米軍事同盟反対」という社会党的なあれではなくて、事実上これは必要無いな、という状況を、共同市場で作って行くと。日中関係でいいますと、どうなるかというと、是是非に親中、日本の場合は親中、親米。中国ともアメリカとも、非常に仲良くしていくという、政策は必要なわけで、反米で無いと、親中になれないとか、親中は反米。そんなのでは無い。それは、一面的なものの見方であって、アメリカも日本にとっては、大事な国ですから、間違った事は、なんでも、かんでもアメリカの世話にならないといけないから強い国についていった方がいいのだというような、こういう理由のやり方では、世代から軽蔑される。そうでは無い。やっぱり、一番大事なのは、自立という精神ですね。情勢みて、大統領選挙の結果、(木村一三先生時間の確認される)

あのね、こないだある人が、皆さんに名前を言ったらすぐ分かる有名な偉い人ですね。が僕に「会いたい、会いたい」と言って来たのです。僕はその人とは非常に古い仲です。全然気兼ねが無い仲で、会いたいのがほぼ分かっていたのだけれども、放っておいたら是非会いたいというので会ったら「君はどう思う?今度はブッシュは選挙危ないみないだな」と。選挙の前の頃ですが、名も無いケリーか。今度の大統領選挙。あの人は全然現場に

登った事もない男だ。その男が現職のブッシュと渡りあっていい勝負をした訳ですが、ところが「ブッシュは今度はやられそうだよ」と「木村さんあんたの王道論で動く時期が来たな」と。それでえらく喜んでおるんです。名前を言った方が皆さんすぐ分かりやすいのだけれども、これはやっぱり言う訳にはいきません。要するにこの人は戦略の退化?(タイカ)でという事になっている。ところがね、府に落ちないのは、僕はその時、ブッシュが勝とうが、野党が勝とうが、どちらが勝ってもプラス面とマイナス面があるから、僕なりにそれははじいて、どっちでもいいと。アメリカ民主主義が何かという事も分かる。その人はどうもブッシュが危ないと。今まで「ブッシュ、ブッシュ」と言っていたのですよ。それで僕は多分反対派だろうと思って、頑張ろうと言うのです。それで、その時ついでに話をしたのは、台湾問題。台湾問題で実は、私が前に言った新王道論に基づく2つの提案をした。台湾は必ず平和で統一をして下さい。という提案をした時以来、5年経ちます。5年経って台湾側から、政治的な話し合いをしたいという提案をずっとしています。ところが、北京はずっと断っている。なぜ断っているかというと、一つの中国を認めたらなんでもやると、一つの中国を認めなかったらだめだと。あの男は独立する腹なんだから、そんな男のいう会談なんかだめだと。簡単にいったらそういう事になります。ところが、一つの中国を認めるか、どうかという事は、政治会談のポイントじゃないですか。政治会談というマスコミ問題。向こう陳水扁が言っているのは、まず、貿易、文化の交流問題をやって、最後に政治的統合の問題も話し合いをしたい、とこういっています。統一という言葉は使っていませんよ。国によっては15分ほどで行けるのです?じゃあ「いらっしゃい」といって呼んで議論をやれば言いわけで、それを会談の入り口で、一つの中国という決断を先に述べて、飲んだら会談やると、飲まなければやらない、というのであったら会談は必要ないということになるでしょう。一つの中国というのは、入り口では無く、会談の出口の成果なのです。入り口からきちんと縛りあげていく。そんな無謀な政治会談なんてあるものではない。そんな事言わないで、ちゃんと受け入れて意見の違いはある。意見の違いがあるから政治会談をやるのだから、政治会談をやるのは平等でなければならない。対等でないと。それを自分の所の領土になれとか。それでは、政治会談にはなりません。それをずっと言い続けています。未だ受け入れないと。胡錦涛新政権はそんな頑な男ではない。よく知っていますから。僕は、胡錦涛の人との間には一つのルートを作っています。なんでも本音で言える事が出来て、問題にされない。何を言っても問題にされない。本音の会談をするルートが日本には無いから、ここで作ろうじゃないかと。新世紀日中フォーラムというのを作る事にしています。ところが、彼が国家主席になったから、直接はあれでしょう。それを提案したときも、この人ならいけると自身がありました。ところが、台湾との関係では、非常に頑迷ですね。北京は。会談の成果として獲得すべきも入り口の条件にすると。まるで、平和的な手段では、なんでもやると言いながら、肝心な政治会談を頭から拒否して、何やるかと。あのまま行ったらあれですよ。台湾は離れてしまいますよ。そうではなくて、台湾に対しては、台湾の為政者と台湾の人民党を一応区別して独立派は大衆に影響を持たない様に大衆にいれと。台湾の大衆のハートを握りなさいというのが僕の提案です。それがどうかというと、台湾に威嚇射撃をして、もし独立したら軍事力でやるぞ、という脅迫は止めなさい、と。それでは納得は出来ない。そうではなしに、母親のような態度で台湾の人民に臨めというのが僕の意見です。母親というのはどうかと言うと、あなたがた、北京に統一して帰って来たいと言うなら、いつでも帰りなさい。当分このままで良いというなら、このままいたらいい。帰りたくなったらいつでも帰りなさいよ、という態度で台湾に臨んだら、台湾の民衆は、台湾国にしたがっている人はあまりいないです。中国の国民であると。その方がずっと特なのです。経済でも。それを否応なしに、もし独立したら、叩くぞとか、叩いてみなさいどうなるか、上海、北京、全部ミサイルの的になって灰になってしまう。というのは、台湾の軍事力というのは、蒋介石が台湾に入れ込んだ頃と全然違います。ここ数年間大陸を驚破する力を持っています。一方でそれをやりながら、平和会談もやりたいと言っているのだから、したらいいのです。李登輝なんかが日本に来るといったら、北京はムキになって入れるなとかいいますが、そういう細かい事をいちいち言わないで、おおらかにやって中国らしくして、包容力もあるし、母親の様な愛情もあるし、厳しさもある、と。さすが、中国だ。僕は毛沢東は初めて会った時の印象ですが、毛さんくらい、厳しい顔をした男を見たことがない。なんとも言えない、厳しい恐いのではない、非常に厳しい、じっと見たら人の心を見るような厳しさを持っている一面、なんとも言えないやさしさを持っている。ちょっと笑ったら、なんとも言えないやさしさがある。だから、これは人相学上毛沢東に匹敵するような人相の男は見たことがないから、日本でいうと、鳩山さんや、吉田茂以下でしょう。人相上で見ていいなと、それほどいい男はいないじゃないですか。だから、毛沢東、周恩来と会った時は、周恩来はハンサムでエレガントで厳しさもあるし、やさしさもあるし非常にもの分かりのいい人です。常識的にみてハンサムでナンバーワンだな、と。ところが、二日おいて毛さんに会おうと思ったら、これは格が違う。非常に厳しい。しかもなんとも言えないやさしさを持っている。これは人相学的に世界にこんな人がいたのか、と。これまでの人を見た事があります。その毛さんが亡くなって、周恩来も亡くなって、後でしょう。今。新しい共産党は、社会主義から、資本主義、資本経済に転換しつつある時期でしょう。いわば、精神的な大革命時代。ここのトップいうのは、しんどいと思う。胡錦涛。だからあまり過度な要求は出来ないけれど、外交政策だけは、もうちょっとしっかりやってもらわないと困るからね。

他の問題が色々あっても靖国問題だけは、皆さん言っておきます。靖国問題は、なぜ、あんなに中国がひつこく言うかと言うと、はじめは言わなかったのです。静かだったのです。いくら静かに言っても、遠まわしに言っても、全然聞かないし、ものすごくいいたげだって?小泉が参るから、政治問題になってしまった訳です。中国では最初言った様に、日清戦争の結果、日本が大した戦争もやらないで、台湾を取ってしまった。台湾を取ったおまけに、金も国家予算の3年分取った。清国に。で非常に苦労したらしい。中国は。その苦労を、周恩来は僕に直に言った。「あの苦労は日本人にさせてはいけない。考えてみたら日本人は中国を攻めてきても、何もかわいそうではない。政府の命令で来ている。やむ負えず、戦争に参加しているに過ぎない。いわゆる、中国人民党と同じように、戦争の被害者だ」と、こういうのです。戦争の被害者から、ものすごく賠償金を取っては絶対にいけない。日清戦争で我々が苦しんだ苦しみを、日本人にやってはいけない。それよりも金では無くて、友好だと。永久にこの日中関係の10年の戦争の結果を頭に入れて、二度と再び、戦争をしない為の恒久平和、日中永久不戦の体制を取った方が良いというのが賠償金を棒引きにしたポイントなのです。ところが、日本では蒋介石のおかげで賠償金を払わなくて済んだと言うことになっている。蒋介石は終戦後、うまいことを言っている。「道に報いるに徳を持ってする」それを賠償金の問題にまであてはめて、賠償金の問題は蒋介石が口出しする権限は無かった。彼は回廊会議の時には、500億ドル位の賠償金は日本から取らなければ、重化学工業設備を全部中国に持って行くと。日本を平和国会にすると。賠償金を取ったら半分以上は中国がもらう権利がある。とそれを言っていたのです。そういう意思表示をしていた。ルーズベルトは大体了承していたらしいです。ところが、その後情勢が大きく変わって、朝鮮戦争までは、日本は平和国家で、警察、軍隊を出さない民事国会ささないということで平和憲法を作ったでしょう。ところが、朝鮮動乱で、アメリカの対日政策は、一変したのです。がらっと変わって日本は、反共の軍事基地となった。反共を砦にして全戦基地にする。大展開で、だから、警察予備隊を作りなさいとか、マッカーサーがうるさく言って、10万20万くらいの世界第5番目位の軍事大国になりました日本は。その問題で、軍事問題だけで言ったら、原爆を持たなければ大国では無いです。アメリカ並の原爆を1万発作る国家にこれからなるというような馬鹿げた事を出来ないと。そうなるのだったら、原爆を持っても、使えない。段段原爆を持っている所は縮小するのだ。よそが原爆持ったら承知しないぞ。と言う前に自分達が縮小して行きなさい、と。それが当然の対応です。それをやらないでよその軍爆だけ叩くというような、やり方をしていますが、そういう所へある政治家が、の話して途中で横道それましたけれど、その僕に会いたがっていた偉い人が、「いよいよアメリカも変わってくる」と、「木村さんの王道論はいい」と。「頑張りましょう」というような事を言ってくれるのです。だんだん聞いていたら、「木村さん、台湾問題で僕はアジアの政治家の政治のよさ、感度を見抜くのは、台湾、アジアで今何が一番必要かと、政治家として、いう事を何を言うかでその政治家の水流を占う事にしている」という様な事を言ったのです。ところが、木村さんはね、台湾海峡から煙が出ない様にするという事は、アジアにとっては一番大事だと。まず、それを追っ払って、アジアから緊張緩和をやっていく為に、台湾問題の平和解決を急がすという事が一番大事です。僕はそう思っています。その偉い人もそれは確かにそうだと、偉い人もそう言うのだけれども、「どうせ台湾は、将来は中国に返るのだろうから、しばらく、様子を見ていたらどうだろうか」とこう言うのです。「あなたはそれでは、いつのまに自然成長論者になったか?」と、こう聞いたのです。政治家のイニチアシブは必要無いというわけです。見ておけばいいのですから。いつのまに自然成長論者になったのかといったら「はっ」とした様な顔になって、びっくりしていた様な顔になったから、まだ気が付かないのかと思ってこうも言いました。「あなたは、平和ボケしている訳ではないですけれど、安保ボケしているのではないですか」とこういう感じで言ったのです。そうしたら、その偉い人がびっくりして、あの偉い人にそんな事を言う人はいませんからね。いない代わりに皆ごまをすっているから、役に立たない。僕らは無感の太夫だから、何も偉くなろうという気は無いのだし、遠慮する気はありませんから、言いたいことを言います。日米安保ボケを言うには、彼も気がついたらしいです。その時、ものすごく考えてましたから。それで話が終わって帰りかけたら、事務所から彼が僕を追いかけてきて、「木村さん、これ持って帰って下さい」

「何ですか?」と言ったら、「湯のみ茶碗を陶器で、自分が焼いた。これは、僕が作った物です。」よっぽど暇があるのだなと、思ったけれど、せっかく自分が作ったからといって、喜んでくれる。よっぽど嬉しかったらしいですよ。「安保ボケだ」と言ったのが。気が付いたら、あの人はね。そういう風に急所を突かれて、気が付かなかった事を気が付いたら、非常に喜ぶ人です。そういう特徴があります。ものすごく勉強をよくしているし、本をたくさん読んでいる。いくら知識があっても、その知識を自分を実行しないで??アクセサリーとして使う政治家では困ります。知識を一つの物にまとめて、定式にまで高めないと、頭の中が知識の紙くずかごになりますよ、と。定式に高めて下さいと。後は、実行する度胸があるか。まあ、そういう話で、言いたい放題、時々言っています。さて、話は締めくくりをしないといけませんね。思いつくままに話をしましたけれど、要するに皆さん日中関係で、国民感情が非常に悪いと言われていますが、僕はその問題は全然気にしていません。日中関係の国民感情は、数年で局面が一変する。政府の政策如何によりいわゆる、韓国から3年前に来た金大中が日本に来るまでの、韓国の日本に対する感情は、ものすごく悪くて、新幹線も日本から買うな、フランスから買いなさい、と非常に反日感情が強かった。今でもまだ強さは残っていますが、ところが金大中が来て、日中交流有りだったでしょう。あなた3、4年でしょう、がらっと変わっている。「冬のソナタ」か、純情ドラマを見て、日本のおばさまが、3日間張り詰めて追いかけ回したという美談がある。なんか僕らから見たら、情けない事をやるなと、旦那さんが、どこまでほ???かと思うけれど、僕らだったらそんなことやめておきなさいと、しかしあのなんで「冬のソナタ」か、あれで韓国人を蔑視する人は、無くなったでしょう。もう対等の恋愛対象として尊敬する対象になっている。ああいう問題ですよ。だから、政府がそのつもりで、日中関係を交流して、どんどん学生も受け入れるし、むこうも修学旅行もあるし、学生は特別に安く修学旅行をするとか、ビザなしで入る人間を増やすとか、お互い、それを精力的にやればね、3年位でね、がらっと変わると思う。もう一回変わってましたらから、国交正常化直後は。それをいつの間にかこうなっているでしょ。政府の政策如何によって、日中関係は、すぐにでも良くなるという、私は自信があります。なぜかといったら、人民と人民の間には、わだかまりがありませんし、皆素直ですし、平和を求めていますから、中国人といって蔑視するとか、嫌がるという事はありませんから、人民と人民の間、国民同士の感情が悪いというのは、政府の態度如何によると。これは、心配しないでください。あとは、靖国神社の問題は中途半端になったので、もうちょっと言いますが、賠償金を全部棒引きにしているでしょう。そこへ、戦争をやった人間と、戦争に借り出された日本人民と、区別しよう、というのが、中国の見方で、日本人民は戦争に借り出されたのだから、賠償金を取ったらみんな、日本人民の税金になるのだと、戦争をやった人は税金を払うのではない。だから取るなと。これで来ています。そこで小泉さんが参りますと、区別がつかなくなる。東條という一番大将が祀られています。こっそりと祀られています。7人。祀ったら、拝んでいる訳ですからね、総理大臣のあれで、だから区別がつかなくなるのです。だから国民感情を逆なでするような事だけはしないでくれ、と何回も何回も中国は言って来たのです。きかないから終いに、堂々と要求されたのです。というのは、賠償金は片付いてないのです。感情的には向こうは、国民は、あれは周恩来総理は偉い政治家だったけど、一つだけ大きな誤りをおかした事がある、と僕に言った人がいます。何かといったら賠償金を全部取らなかった事だ、とそれはたくさん取らなくてもいいけれど、全部、あれだけひどい目にあわせておいて、全部取らないというのは、やりすぎた、とこうなっています。僕は逆に、日中新世紀時代に、日本と中国が手を結んでやろうという事になったら、日中の新しい外交の歴史の始まりとして、新幹線をタダでプレゼントしたらいい、とこれを提案しました。ところが、とっても今の雰囲気では、中国に文句を言ったら、自立心旺盛だ、というし、愛国者側になって、中国に頭を下げたらはいきょうだ、となっているでしょう。今の言論会の特徴なのです。だから、タカ派の言論はリードしていますから、当然あたりまえの事を言っても、なんでも、かんでも中国に抵抗さえすれば、独立派で自立心があると、

そういう風に見られがちですが、そうでは、ありません。まあ、そういう事で靖国神社の問題は、これは、李登輝の問題などとは違う。よく考えないと、中国政府を困らす事になりますね。だから、木村はどう思うのか、という事ですが、いい方法があります。総理大臣が選挙対策用に参っている。参ればもういい、と。それより大事なのは、靖国神社は「天皇陛下万歳」で死んでいるのだから、参ってもらいたいのは英霊側にしたら、200万、300万の英霊は、天皇にこそ参ってもらいたい。天皇をほったらかしにして、小泉さんが、参ったり、参らなかったり、ややこしい事をするのは、目障りになる、と。参るなら天皇一緒に参れ、と。天皇を案内して参れるようにしなさい、と。これが、本筋ではないかと思います。それは、どういう方法かといったら、靖国神社から、7人の東條以下の先般を祀っている、祀っていない時があった、1960年まで。祀っていない時は中国も文句を言わないし、天皇も参っておられた。いつまにか、こっそり祀ってある。それが分かってから問題になって、「何、東條を祀っているのか」と天皇も偉く激怒された。それからは、全然参っていません。今は、皇太子が天皇になっているけれども、やっぱり、親父の意向で、参っていないです。天皇に参ってもらうようにしなければならない。それには、こっそり祀ったんなら、こっそり引き取ったらいいのです。いい方法は。こっそり引き取るというのは、官房長官をやっている野中さんにアドバイスしたのですよ。7人こっそり祀ったのを引き取った方がいい。ところが、野中さんは何を勘違いしたのか知れませんが、命令的にやった訳です。とすると反発があった。そうでは無くて、遺族が、我々7人の戦犯の為に、天皇に参ってもらえないし、国際的にも問題になっている。200万、300万の英霊は、天皇にも参ってもらえない、と。これは、我々の東條以下が、祀っているからだ、と。それまでは、来てもらっていた。だから、なんとか、その私たちは心苦しいから、こっそり引き取ります。遺族の自発的な意思で引き取るのを、止めるわけにはいきませんから、それで引き取ってもらうと。引き取った遺族が、東條以下の戦犯をどうするかというと、真意の遺族と政府が、こっそり話し合って、満足のいくような事をやってくれれば、いいわけです。親族が、国民がそれはいい方法だなという方法を考えてくれればいいわけで、お金がいるのであれば、国家予算で出せばいいですし、それを提案しています。多分それ以外にないと思うのです。その方向にある政治家が動いています。しかし、僕ら、黙って見ていて下さいというから、知らん顔をして見ています。おそらく、それ以外に無いのではないですか。話があっち飛び、こっち飛びして申し訳ありませんが、ここらへんで終わって質問を受けます。有難うございました。

 

(質問)

Q「大変非常に また確か共感するところの多いお話を聞かしていただいて非常に中国は例えば潜水艦 せんかん水域」