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京大上海センターニュースレター
83号 20051115
京都大学経済学研究科上海センター

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目次

   第5回京都大学−ソウル大学国際学術シンポジウムのご案内

   上海センター・ブラウンバッグランチ・セミナーのご案内

   中国・上海ニュース 11.7 -11.13

○上海センタ−の中国統計書の収集活動

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第5回 京都大学−ソウル大学国際学術シンポジウムのご案内

京都大学経済学部・経済学研究科は韓国の慶北大学校経済学部およびソウル大学校の経済学部・経営大学(学部に相当)と交流協定をむすび、学生を相互に留学生として派遣し、教員が交互に訪問して共同シンポジウムを開催するなど、活発な交流を続けてきました。そのシンポジウムは慶北大学とはすでに5回、ソウル大学とも4回と回をかさね、時々の両国の経済や東アジアの経済の現状や問題点、最先端の学問領域、等について学術的な議論を重ねてきました。1997年末のシンポジウムでは、おりから劇的に進行していた韓国金融危機の原因について、韓国の教授たちが熱を込めて論じていたことも思い出されます。今回は、京都大学上海センタ−の主催で、ソウル大学校経済学部・経営大学の先生方をお招きし、京都で次のようなシンポジウムを開催いたします。広く公開しておりますので、ふるってご参加ください。なお使用言語は、日本語、韓国語、英語で、韓国語については通訳をいたします。

メインテーマ「東アジア経済の発展と課題」

主催 京都大学経済学研究科上海センタ−

会場 芝蘭会館(606-8302京都市左京区吉田牛の宮11-1 電話 075-771-0958)

日時 1214日・15

プログラム

1214日(水曜)

セッションT.10:00-12:30 

From Cherry Picking to Bottom Feeding-日本における銀行問題の起源」        趙成旭副教授    

「日本の銀行の構造改革」           吉田和男教授

セッションU.14:00-16:30

「東アジア経済における為替レート変動と政策に関する再考察―過去から未来へ」             金載永副教授

「国際資本移動研究に関する新動向」      岩本武和教授 

15日(木曜)

セッションV.10:00-12:30 

「ランダム効用関数フレームワークにおけるパラメータ進化のモデル化」

                        金眞教助教授

「日本の携帯電話需要の離散選択モデル分析」  依田高典助教授

セッションW.14:00-16:30

「長期経済成長における制度と政策

――東アジアとラテンアメリカの比較」   李 根教授

「アジアとアフリカ経済発展の類型比較」 ジャン・クロ−ド・マスワナ講師

 

レセプション 17:00 レストラン芝蘭

連絡先 京都大学経済学研究科 堀和生

                        電話075-753-3438/FAX075-753-3499

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上海センターブラウンバッグランチセミナー(10,11回)のご案内

引き続きBBLを開催いたします。ふるってご参加ください。

10 「日中関係とナショナリズム−われわれはなぜこれほどまでに嫌われるのか?−」
講師 江田憲治 本学大学院人間・環境学研究科 教授
日時 1117日(木) 1215分〜1345
場所 法経総合研究棟1102演習室

 

11回「中国における契約と紛争解決」
講師 森川伸吾 本学法科大学院 教授
日時 1221日(水) 1215分〜1345
場所 法経総合研究棟1103演習室

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中国・上海ニュース 11.711.13

ヘッドライン

           中国:原油輸入量の伸び率が大幅低下

           中国:2005年穀物生産量、4.8億トンの見通し

     中国:国務院常務会議召集、産業構造の調整方向を決定

     中国:1−10月輸出額31%増、804億ドルの黒字

     産業:独シーメンス社、中国の高速鉄道用車輌60両受注

     産業:宝山鋼鉄と新日鉄、アルセロール社との合弁会社が本格稼働

     上海:平米単価11万元の住宅 見学者は資産家限定

     上海:外資系女性職員6割近く「産休あきらめた」

     湖北:京山県で高病原性鳥インフルエンザ発生

     上海:シンガポール抜き、世界最大の貨物港へ

 

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上海センタ−の中国統計書の収集活動

 

  京都大学経済学部は、戦前中国経済の研究を重点的におこない、膨大な資料を収集していました。ところが、戦後かなりの期間、本学部ではアジア研究に力を入れておらず、資料の収集もなおざりな状態になっていました。

 いうまでもなく、現在の中国経済は世界全体に大きな影響を与えるようになっており、中国研究は社会科学全般の重要課題であることは誰もが認めるところです。2002年設立した本学部上海センタ−では、これらの課題に正面から取り組むべく、様々な研究プロジェクトを企画実施するとともに、国際シンポジウムを開催し、また国際学術研究ネットワ−クを構築してきています。そして、今ひとつの重要な事業として、現代中国経済研究の基礎資料となる統計書の収集に取り組んでいます。

 収集の方針と範囲は以下のようです。

 @1949年以後の時期の統計書

 A中央政府機関刊行の統計書

 B中国全土を対象とした統計書

 C省級地方政府の統計書                       1970年代まで中国で刊行されていた統計書はわずかな種類でしたが、70年代末以降の改革開放時代になって状況は一変しました。その中でも、1980年代半ばと1990年代半ばに統計書創刊の大きなブ−ムがあったようです。最近では毎年のように新しい統計書が出てきますが、それらをすべて収集することは不可能です。それで、本センタ−では上記の方針にそって、収集対象を重要なものに限定し、むしろ欠落年度をなくすような集書活動をおこなっています。

現時点での所蔵点数は以下のようです。         

1.市・省・自治区統計年鑑    32434

2.全国統計年鑑         29232

3.全国年鑑          45462

4.省市レベル分野別統計    8 58

5.市・省・自治区年鑑     17147

6.統計資料、白書類      15 36

 

  合計           146種類1,369

 

 本センタ−では、今後も引き続き統計類の収集を続けていく予定です。現時点においても、関西においては最大の中国統計書のコレクションであると自負しています。これらの統計書は、京都大学経済学部図書室において閲覧が可能なので、どうぞご活用ください。    (文責 堀和生)