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京大上海センターニュースレター
86号 2005126
京都大学経済学研究科上海センター

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目次

   第5回京都大学−ソウル大学国際学術シンポジウムのご案内

   上海センター・ブラウンバッグランチ・セミナーのご案内

   中国・上海ニュース 11.28 -12.4

地球温暖化を防ぎ植生回復をサポートする

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第5回 京都大学−ソウル大学国際学術シンポジウムのご案内

メインテーマ「東アジア経済の発展と課題」

主催 京都大学経済学研究科上海センタ−

会場 芝蘭会館(606-8302京都市左京区吉田牛の宮11-1 電話 075-771-0958)

日時 1214日・15

プログラム

1214日(水曜)

セッションT.10:00-12:30 

From Cherry Picking to Bottom Feeding-日本における銀行問題の起源」        趙成旭副教授    

「日本の銀行の構造改革」           吉田和男教授

セッションU.14:00-16:30

「東アジア経済における為替レート変動と政策に関する再考察―過去から未来へ」             金載永副教授

「国際資本移動研究に関する新動向」      岩本武和教授 

15日(木曜)

セッションV.10:00-12:30 

「ランダム効用関数フレームワークにおけるパラメータ進化のモデル化」

                        金眞教助教授

「日本の携帯電話需要の離散選択モデル分析」  依田高典助教授

セッションW.14:00-16:30

「長期経済成長における制度と政策

――東アジアとラテンアメリカの比較」   李 根教授

「アジアとアフリカ経済発展の類型比較」 ジャン・クロ−ド・マスワナ講師

 

レセプション 17:00 レストラン芝蘭

連絡先 京都大学経済学研究科 堀和生

                        電話075-753-3438/FAX075-753-3499

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上海センターブラウンバッグランチセミナー(10,11回)のご案内

引き続きBBLを開催いたします。ふるってご参加ください。

11回「中国における契約と紛争解決」
講師 森川伸吾 本学法科大学院 教授
日時 1221日(水) 1215分〜1345
場所 法経総合研究棟1103演習室

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中国・上海ニュース 11.2812.4

ヘッドライン

           中国:中央経済工作会議開催、マクロ政策の安定化を強調

           中国:松花江汚染事故で国家環境保護総局長が引責辞任

     中国外交部:松花江汚染地域は中国国内、賠償問題は「議論なし」

     中国衛生部:医療改革、民間奨励で国有病院の独占打破

     中国:10月末金融機関の資産総額36.2兆元

     中・台関係:台湾、1-9月対中国大陸貿易で2277千万ドルの黒字 

     教育:中国人学生6万余人がアメリカに留学、費用は年間125億元以上

     天津:天津税関の税収額400億元突破、4大税関の一つに

     蘇州:蘇州港、内陸河川の億トン級大型港に成長

     江蘇:中国最初のOLEDディスプレイ生産ラインの起工式

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地球温暖化を防ぎ植生回復をサポートする

−海水から雨をつくる−

フジワラ産業株式会社 藤原孝光

はじめに

 1991年、ヨーロッパのアルプスでは、高度3000mの氷河で5000年前のミイラが発見された。私たちはこの発見によって、5000年前にすでに火を使う文明が存在したことを知ることができたのだが、同時に、アルプスの氷河が確実に溶け始めていることも当時大きなニュースとなった。

 今では、南極の棚氷が崩れ始め、北極の氷が大量に溶け始めていることは世界の常識となっている。地球の温暖化が進み、海水の水位が年々上がり、海抜0メートル地帯が増えているのも事実である。

1997年のCOP3から7年、2005年2月16日にようやく京都議定書が発効し、130カ国以上の国が、世界規模で温暖化対策に取り組むことになった。2012年までの第1約束の期間に先進国全体の目標として1990年排出量から、5.2%、その中で日本は、6%のCOを削減しなければならないが、それも実際に温暖化をくい止めるのに必要な削減量からはほど遠いと考えられている。こうした情勢のもとで、行政、民間、個人を問わず、対策のための様々な提案が今ほど期待されているときはない。本提案も未だスケッチを描く段階ではあるが、現実的な議論のための種をまきたいと考える。

 

1.砂漠に雨を

歴史を振り返れば、現在の砂漠地帯はいずれも過去の文明発祥の地である。豊かな河川の氾濫原に文明が生まれ、都市が隆盛しやがて砂の中に埋もれていった。砂漠の中には、当時の豊穣の記憶を留めるかのように枯れた木々が埋もれ、残された壁画には耕作の風景や作物が描かれている。一方で、かつて湖であったところには、大量の塩が堆積し、また、内海には高濃度の塩分が含まれていることが知られている。昔は、ここに、雨が降り注ぎ河、湖となり、地下水へと浸透していったのであり、地中から大気へと蒸発した水は、雲となり、雨、雹、雪となって循環していたものと考えられる。その循環が気象変動や火山活動、隕石の落下などで断ち切られたとしたら、その循環のシステムを再構築することはできないだろうか。 ここでは、水位が上昇しつつある海面から海水を蒸発させ、また、内陸に海水を注いで、川や運河をひき、小海を造り効率良く蒸発させ、上昇気流に乗せて砂漠に雨を呼び、さらには真水の川・湖からも蒸発を繰り返して、乾燥する各地にも雨を降らす事などを提案したい。

 

2.海水から雨を作る

2.1「小海」を作る

基本的には、砂漠地帯の気温・気流条件、風上等を考慮、分析をして海水を大量に蒸発・上昇させる場所等を考える。砂漠への距離が遠い場合、起伏が大きい場合等ではパイプラインで、時には超電導ポンプを利用して送水し、琵琶湖や、さらに、瀬戸内海ほどの大きさの小海を造る。

  人工の海水タンク、パイプライン、小海等は蒸発を効率良くするため、取水した海水の温度を上げる設備(容器・微細クラスター化用超音波波動及びレンズ反射板・熱伝導体・火山熱・地熱等を効率良く組み合わせる)を設け、更なる蒸発を助長させる。水蒸気は、自然の風等の気象条件や人為的な竜巻現象を起し、水蒸気を上昇させ、それが上空の冷気及び塵・微砂、飛散灰等に接し、砂漠への降雨となる。また、砂漠近くに人工の「川・運河・小海」を多数作る。この時海水及び塩害対策として居住地帯、生態系に影響を及ぼさないようにすることが必要である。例えば、砂漠の下の岩盤などを利用することも一案である。

 

2.2海水を溜める

海水を溜める設備として、まず海面上では、まずタンカー船上部に浅いタンク、又は大型桟橋上部に浅いタンク又は数多くのフロート付き大型貯水槽(例100×100m、深さ0.53m)を設置して常に海水を入れ、強制的に蒸発させる。次に陸上では、海岸沿いや砂漠地帯に底の浅いタンクやプール等を設ける。これらの設備は鉄製及び樹脂、モルタル、ビニール等でも製作できる。砂漠地帯では水を溜めるため、更に地形を分析し岩盤などの地形を利用することもできる。

 

2.3取水と送水

  海岸の取水は海水の深度、濃度等も考慮し、取水は省エネ型の大型ポンプ、超電導ポンプ、地形を利用したサイフォンによる取水等とし、消費電力を抑える。また電力源にはソーラー発電等を考えている。

海水の川・運河・小海を造り、自然発生の蒸発によって周辺に霧、雨を降らせる。各々海の高低差、海岸沿いの山等を考慮して、超電導ポンプ等で小高い丘、山へ海水を上げて、落差によって内陸へ海水を放流し海水の川・小海等を作る。

また、場所によっては、海の高位差・水圧、土圧を分析し、地中にトンネル等を通して海水・真水を砂漠地帯に吹き上げ、小海・湖を作ることも可能と考える。数百キロメートルに及ぶ人工の送水管ライン、海水の人工川、運河、海水の小海、地中送水トンネルと空理空論に聞こえるかもしれないが、地球上には巨大な人工の構造物が遺跡として数多く残っている。例えば、万里の長城、ピラミッド、また石油やガスのパイプライン、海底ケーブルや近年では“冷戦の遺物”鉄のカーテンは、北はノルウェーとフィンランドの境の海からポーランド、ドイツを経て黒海に至る7000キロメートルである。特に、使用済みのパイプラインの利用も一考に値する。今日の科学技術によって海水を遠方の砂漠地帯へ送水する事、また気流に水蒸気を乗せてより遠方の砂漠地帯に雨を降らす事は十分可能である。

 

2.4雨を降らせる

昼夜の温度差の大きい砂漠で大量の海水が注がれる中で蒸発を続けて、夜間霧や雨などの水滴を作ることが可能だ。砂漠地帯にできる多数の小海の海面によって、飽和状態となった空気が水蒸気を発生させる。水蒸気の発生する時間、気流となり流される時間等は管理可能である。例えば、温かい海水、真水を一時保温状態で貯蔵して置き、夜間等の定めた時間に大気中に水蒸気を放散すると冷えた大気中でたちまち水滴・雨となる。この様に、周囲及び上空の冷たい温度に合わせるタイミングを計ることによって、水蒸気を発生させる近辺に雨を降らす事も可能である。また小海を多数設置することで制御可能である。また、ビル風などの風の様な人工板・建物を応用した人工竜巻を起こし、水蒸気の上昇を助けることもできる。

このようにして、海水の川や運河や小海を造り蒸発させて雨とし、大量の雨が降り、真水の川、湖をつくり、砂漠地帯に木々、草々等を繁らせることによって砂漠地帯にも自然の山川が戻り、地球温暖化の進行を軽減させたいと考える。

年々氷河が溶けているが、南極・北極・アルプス等々の山々に人工の雨・雪を降らせる、それも氷が溶ける以上の量を降らせることができれば地球温暖化防止にも繋がる。また、気流に乗って、砂(黄砂)、飛散灰、酸性雨等の被害対策にも効果が期待できる。

 

2.5塩 害

砂漠に海水を大量に注ぐことによって塩害が発生する。従って地形、地中岩盤、地下岩鉱脈などを分析し、海水が漏れても良い地域を選別することが必要となる。また、その地に生活する人々との十分な打合せを要するのは言うまでもない。古代エジプト等では塩水の排出溝なども設けている。本プランも濃度の高くなった海水を戻すパイプラインを考えている。古代以来の遺跡等を調査しその知恵に学ぶこともできよう。一方、塩水の川や小海に蓄積するはずの大量の塩を利用するための研究開発も必要となってくる。

 

おわりに

地球温暖化防止が待ったなしの状況でミクロ的対策だけでは、急速に進む温暖化を食い止めることはむつかしい。時に、マクロの対策が必要であると考える。

長年にわたる個々の研究資料や技術は蓄積されている。有志の人が第一歩を踏み出す事によってそれら各分野の成果が「砂漠に雨を降らせる」というテーマに集結し、2年乃至3年で実現可能となるのではないかと考える。本提案を単なる夢とするのではなく、実現可能なアイデアにしていきたいと考える。

なお、現状の地球環境の悪化を防ぐ目的と砂漠化に悩んでいる国々の人々のために、こうした砂漠緑化設備をあらかじめ設けておき、「これ以上放置すると人類が滅亡する」前に、始動させることができるようにしておきたい、という純粋な理念に基づいて、種々提案する次第です。また、砂漠に降雨が無いことを前提とした生活環境の地域には雨を降らさないようにする制御システムも必要と考えます。温暖化防止対策については、すでに優秀な先行技術と特許情報があることは承知しています。個別的な研究から大きく前進するために国連(UNEP)をはじめ化問題に携わるすべての方々の英知を結集できればこの上ない喜びです。そのための布石になれば幸いです。皆様方のご指導、ご協力をお願い申し上げます。 

(参考)水蒸気を雨に変えるには

@     地球の気象、気流及び各砂漠地帯の地形、海、山、川、風、地熱、日照条件等を分析。

A     古代よりの遺跡の分析と応用。

B     各砂漠地帯より雨を降らせる場所と水蒸気を発生させる人造タンク・川・運河・池・ダム・小海、また消滅した古代の川・湖等の場所を選定。

C     水蒸気を蒸発させるため、海水・真水に超音波波動等を当て、超微細水とし、効率をよくして大量蒸発を可能とする。

D     蒸発を促進するために、直射日光反射板・レンズ等を利用し、タンクの鉄板・パイプ等の周囲温度及び海水・真水の空気温度を高める。

E     砂漠地帯は昼夜の温度差が大きい。水蒸気の発生時間、気流となって流される時間を考慮し、上空の冷たい温度に接触させる。日中の温かい塩水・真水を一時保温状態で貯蔵し、夜等に蒸発させ、近くに水滴、雨を降らすことが可能な制御とする。

F     水蒸気が流される途中の山々や飛散微砂、灰、塵等に接触させ、周辺に雨を降らす。

G     人工的に水蒸気の接触体を上空に設ける。例えば、大きな飛行物体を数箇所に上げて、上空でロープ等を無数に垂らして、水蒸気の接触体を作る。

H     水蒸気が砂漠地帯上空に到着した時、冷気体を人工的に地上又は鉄塔等より吹き付け、人工的に水滴雨を作る。水滴は生じる条件を整えるために、核となる超微細の石粉、塵、灰、氷等が混入するようにする。

I     毎年、南極・北極・アルプス等の氷が溶けている。溶ける氷の量以上に雨・雪を降らす。

J     気流を利用し、より遠方へ雨を降らす。気流が無い時、風向きに問題がある時は、超電導ポンプ等を用い内陸に人工池を設ける。

K     超電導ポンプは送水の目的とともにエアー混合も可能とし、海水の浄化もできる。

(特開 平5-1055662003-2256742005-248693

L     小海の塩濃度が高くなる前に戻りパイプラインで海に戻す。

M     塩害問題と生活者の調和が必要。

N     大量に発生する塩の有効利用。

O     水蒸気を発生させるため、地熱・溶岩熱・火山熱等の利用。

P     水蒸気が山脈に阻まれる場合には手前に雨が降る。この山腹にダム、小池等を設け、水を溜め、落差利用及び、ポンプによって山沿いにパイプ股は、トンネルを掘り、裏側の乾燥地帯へ送る。また谷間、山を切り開いたり、トンネルを使って水、水蒸気、雲等を裏側へ通し、雨を降らせる。

Q     地上及び水上部より水蒸気等を上昇の補助として高圧水、高圧空気、自然風を上向きにして竜巻を起こし、水蒸気を上空へ上げる。

R     植物分布の検討し、植物の繁茂を増長。また、海水で小海を造り魚を養殖することができる。

S     現在の技術を組み合わせて充分目的を達成できる。「地球を救う大プロジェクト:末光公法、1699号」。