KICS-LLC

「きょうと情報カードシステム(KICS)」の法人化説明会が京都ロイヤルホテルで開催されました。私はこれまでKICS将来のあり方委員会座長として、KICSの法人化のあり方についての検討に2年以上関わってきました。ようやくその準備が終わりに近づいています。



この5月1日に「合同会社きょうと情報カードシステム」を設立して法人化する予定です。出資金は合計1000万円で、KICS加盟の商店街など26組合と京都市が拠出します。代表社員は四条繁栄会で、私は監事の就任が予定されています。



合同会社は新会社法で認められたもので、日本版LLCとも呼ばれています。京都の商業の未来を切りひらく新しい出発を、新しい会社組織である合同会社(LLC)でスタートすることになりました。



KICSの基本的特徴は・・・

1)京都の商業者の「和」

 共同の精神でみんなが元気になる、ひとりよがりの自己本位は逆に利益をもたらさない

 京都の35商店街と9同業種組合によって構成。参加組合の傘下の総組合員数約4000店舗の内 約1200店舗がIT事業に参加

2)公平

 組合の大小にかかわらず、1組合1票の原理で協議会による意思決定で事業を推進

 共同化による経費節減効果の成果を利用高に応じて分配

3)環境との共生

 組合加盟の個店それぞれの繁栄と京都のまちへの貢献を追求する

 今年の3月、そして5月には「レール&ショッピング(エコポイント)」事業も展開

4)情報化

 近年進化するITネットワークの技術を活用して商業者の利益につながる共同事業を展開

5)事業の「進化」

 クレジットカードの一括処理に始まった共同事業はその後も進化を続け、デビットカード、物流事業の合理化、インターネットショッピング(電子モール)の展開などを展開

6)協議会メンバーの熱意

 各組合から代表として派遣された協議会メンバーがボランティアで責任をもって企画立案、実行に取り組む

7)KICSの事業は四条繁栄会のカード事業会計の中で計上されるなど



以上のような特徴をもってKICSはこれまで発展を遂げてきました。さらなる発展のためには

1)さらなる情報化への対応が必要で、事業の「進化」を推し進め、そのためのシステム更新・投資を行わなくてはならなりません。システム投資のために内部蓄積ができるようにすることが課題です。

2)役員の熱意でこれまでやってきましたが、今後の発展のためには引き続き「人」が大事であり、そのためには役員への手当設定や若い人材の登用が求められます。

3)KICSの事業規模が拡大し、四条繁栄会の一部として会計処理することは不適当となっており、独立した法的主体=会計主体として会社化することが求められます。



このような3つの課題を解決してさらなる事業発展をめざして、KICSは法人化を選択しました。それでは、つぎにどのような法人形態を選ぶべきか、協同組合、株式会社などいろいろと検討してきましたが、ちょうどそのとき新たに日本経済の活性化に資する新しい会社組織として日本版LLCが政府で検討されているということを知り、検討の上、KICSの法人化にはLLCがふさわしいという結論を得ました。



合同会社=日本版LLCは、株式会社のように有限責任である一方で、組合のように組織内自治が認められ、自由な制度設計が可能です。株式会社だと出資比率に応じた意思決定になりますが、それはこれまでの「和」「公平性」を重視した運営になじまないということで、今後とも各組合1票のルールを維持することのできるLLCがふさわしいと考えました。なお、LLPは組合であり構成員課税となって、組合そのものは課税されない(パススルー課税)となりますが、LLCは法人であり法人課税となります。KICSの構成員である各組合は営利・内部留保になじまない性格のものですので、未来のシステム投資のための内部蓄積をすすめるということで、LLCを選択しました。



KICSは5月1日、加盟組合を社員とし、各組合1票原則の意思決定ルールを定めた合同会社に生まれ変わります。京都の商業者の挑戦に期待したいと思います。

06/03/28 : Comment(0) : TrackBack(0)

西口光博先生

京都市の元産業観光局長で龍谷大学教授の西口光博先生(64)が亡くなられました。

1週間ほど前には会議でご一緒していただけに、あまりに突然のことでした。

今日はその告別式があり参列しました。



近年、私は京都の仕事に取り組んでいますが、その際に私を導き、教えていただいたのが西口先生でした。

2003年の京都市商業ビジョンの策定、2004-5年の京都市伝統産業活性化検討委員会、2005年からの京都市伝統産業活性化推進審議会計画検討部会などなど、これらの仕事を委員長、座長としてすする際、副委員長、副座長としてささえていただきました。

特に京都の伝統産業への思い入れは深く、愛情をもって業界を見ておられました。京都の伝統産業行政の歴史についてももっとも詳しくご存じで、これからの行政施策のあり方を考え出そうとする私たちにとっての大切なご意見番でありました。



学ばなければ発言する中身など何もない私にとって、偉大な教師を失ったことは大きな痛手です。

謹んでご冥福をお祈りいたします。

06/03/19 : Comment(0) : TrackBack(0)