(宣伝)京都市伝統産業活性化シンポジウム

昨年から今年にかけて、京都市伝統産業活性化検討委員会に関わっているのだが、先日、提言(中間報告)がまとまり、このブログでも内容の紹介を始めています。



来週の土曜日、3月5日に、このテーマでシンポジウムが開催されます。

私も前半で提言の内容を説明します。

後半のパネルディスカッションは、新しい息吹を感じさせる人たちばかりですので、自分自身、とても楽しみにしています。



伝統産業に関わられている方々はもちろん、着物や伝統工芸品等に関心のある方はぜひご参加ください。



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京都市伝統産業活性化シンポジウムの開催について

伝統産業の魅力や今後の展開について考えるとともに,平成17年度に制定予定の「京都 市伝統産業活性化条例」(仮称)に資する提言の内容を市民に広く周知し,ご意見をいただ くために,京都市伝統産業活性化シンポジウムを,下記のとおり開催します。



主 催 京都市伝統産業活性化検討委員会,京都市

開催日時 平成17年3月5日(土) 午後2時〜4時15分 入場無料

会 場 池坊短期大学 こころホール(下京区室町四条下る)



構 成

第1部 <60分>

○基調講演(30分) (テーマ:「伝統,伝統と言わない 京の伝統」)

 西島安則氏(京都市産業技術研究所長,京都市伝統産業活性化検討委員会委員長)

〇京都市伝統産業活性化検討委員会提言中間報告の概要説明(25分)

 若林靖永氏(京都大学大学院経済学研究科教授,京都市伝統産業活性化検討委員会 ワーキング委員会委員長)

休憩 <10分>



第2部 <65分>

〇パネルディスカッション(55分) (テーマ 伝統産業の活性化策について)

・コーディネーター

 高木壽一氏(京都市副市長,京都市伝統産業活性化検討委 員会委員)

・パネリスト(6名)

<五十音順>

 麻生圭子氏(エッセイスト)

 柿野欽吾氏(京都産業大学経済学部教授,京都市伝統産業活性化検討委員会委員 長代理)

 通崎睦美氏(マリンバ奏者,エッセイスト)

 中村翠嵐氏(財団法人京都陶磁器協会副理事長)

 服部正毅氏(西陣織工業組合副理事長)

 福井芳秀氏(京都扇子団扇商工協同組合理事長)

05/02/25 : Comment(0) : TrackBack(0)

京都市伝統産業活性化検討委員会提言(中間報告)発表(2)

提言(中間報告)の内容を何回かに分けて紹介します。

今回は、伝統産業の定義について。



定義なんていうのは、普通、あまり気にせずにしゃべっているわけですが、厳密に意思疎通をする、議論する、意思統一をするためには、定義が曖昧ではすすみません。

ましてや行政の施策の対象はなにかということを明確にすることは重要なことであるので、本提言(中間報告)では、これまでの国・京都府・京都市の考え方・指定をふまえて、定義について整理しました。



(4つの要件)

要件1 生産される工芸品等については伝統的な技術・技法を用いている。

要件2 生産される工芸品等については、京都のひいては日本の伝統的生活様式・ 文化、芸能等と密接に結びついたものである。

要件3 一定の地域に一定の企業数と生産量等を伴った企業群として集積してい る、つまり産地を形成している。

要件4 京都市内で企画・デザイン、かつ、主要な製造工程が行われている。



以上4つの要件が満たすものが京都市の伝統産業である。



(例)

西陣織 京鹿の子絞 京友禅 京小紋 京くみひも 京繍 京黒紋付染 京房ひも・撚ひも

京仏壇 京仏具 京漆器 京指物 京焼・清水焼 京扇子 京うちわ 京石工芸品 京人形 京表具 京陶人形 京都の金属工芸品 京象嵌 京刃物 京の神祇装束調度品 京銘竹 京の色紙短冊和本帖 北山丸太 京版画 京袋物 京すだれ 京印章<印刻> 工芸菓子 竹工芸

造園 清酒 薫香 伝統建築



 産地を形成していない(要件3を満たさない)ものは、その規模からして、産業振興施策の対象として捉えることは難しい。しかしな がら日本の生活文化の継承・創造という重要な使命を持ち、かつ、これらが京都に 集まっていることが京都の特質でもあることから、その重要性は決して軽んじられ るものではなく、「伝統産業」の中に含め、個別の保護・継承・振興を図るべきもの と考えられる。



(例)

額看板 菓子木型 かつら 金網細工 唐紙 かるた きせる 京瓦 京真田紐 京足袋 京つげぐし 京葛籠 京釣竿 京丸うちわ 京弓 京和傘 截金 嵯峨面 尺八 三味線 調べ緒 茶筒 提燈 念珠 能面 花かんざし 帆布製カバン 伏見人形 邦楽器絃 矢 結納飾・水引工芸 和蝋燭



最後に、要件1、要件2のいずれかしか満たさないもの、つまり、要件1 だけ満たして要件2を満たさないといった、伝統産業の技術・技法の他分野への活用、逆に要件2だけ満 たして要件1を満たさないといった、機械化、あるいは、新しい技術等による「和」 スタイルの提案、といったものも、視野に入れる。



以上のような整理を行いました。

まず技術と文化で伝統産業を定義し、産地と京都市で京都市の産業であることを要求しています。

05/02/23 : Comment(0) : TrackBack(0)

未来にはばたく京都[経営者大会]第2分科会「京のあきない」(1)

21日、京都ホテルオークラで、京都商工会議所主催で、未来にはばたく京都[経営者大会]が開催されました。



その第2分科会の「京のあきない」(05.11.13プレ商店街サミット)に参加しました。



この分科会は今年60周年を迎える京都商店連盟の記念事業の1つとして企画されました。

3人の事例発表がありました。



まずは、西新道錦会商店街振興組合の乙脇栄仁さんの報告でした。西新道錦会は壬生寺近くの商店街で、プリペイド機能を持ったエプロンカード事業、インターネットで注文できる買い物代行サービス事業、医者や介護などの情報を提供するホームページ事業、高齢者給食事業、など実に多くの事業を先駆的に取り組んで展開しています。

話を聞いていて、その特徴は、商店街は各商店にメリットがある、地域の住民にメリットがある事業をつぎつぎと生み出す、各商店は自らメリットを感じたらその事業に自らの意思で参加するという点です。全員一致型の運営ではなく、メリットのある事業を自らつくりだすということに積極的に取り組んできています。



つぎはKICS(きょうと情報カードシステム)のリーダーである樋爪保さんの報告でした。KICSはクレジットカードの一括処理を目的にスタートし、現在、日本初のデビットカードシステムの導入、物流経費合理化事業、インターネット事業の自主運営、通販サイトの構築などに取り組んでいます。商店街等によって構成された組織で、個店にメリットのある共同事業について、情報化を活用して創造的に展開してきました。

この特徴も、上と同じく、個店にメリットのある共同の事業を創造的に展開してきた、そのために商店街等から代表として参加されたメンバーが積極的に取り組んできたことにあります。



最後に、伏見のTMOである「伏見夢工房」の商業部会担当部長で、納屋町商店街の理事長の石本正宣さんの報告でした。

伏見のTMOはこれまで、伏見のまちの魅力を再発見しアピールする事業、十石舟の運航、7商店街合同の夜市などに取り組んできました。これをきっかけに、伏見の7つの商店街が合同して、地域・面として取り組むようになったこと、観光は強化されつつあるけれどもそれを商業につなげる点ではまだまだであること、などが指摘されました。

観光を軸とした地域振興において商業とうまく結びつけるのは、ほかの地域のTMOにも共通する課題です。



今回の企画を機会に「21世紀・京都の商業活性化・まちづくりを考える若手ワーキングメンバー」が募集されます。

資格・商業関係者または一般の方(10名)

申し込み 締切は3月10日。 400字程度の意見、提案を書いて提出。詳しくは下記に問い合わせください。

問い合わせ先 京都商店連盟 075-221-5915 s.renmei@vega.ocn.ne.jp

05/02/21 : Comment(0) : TrackBack(0)

ビッグイシュー、京大で販売

ビッグイシューという雑誌はご存じですか?

ホームレスの自立支援をホームレスの方が雑誌を販売することを通じて実現しようというので、1991年にロンドンで始まりました。

日本では一昨年秋、大阪でスタートしました。

一冊につき90円で仕入れ、200円で販売し、その差額110円が販売員の方の経済的自立の援助になります。



と同時に、僕は、自ら街頭に立って販売するということが、人と人の関係をつくるということにこのスタイルの価値を見出しています。

そこに挨拶があり、顔なじみになり、応援する人たちが生まれます。そのことで販売員は励まされ、力を取り戻していきます。



京都では、ビッグイシュー販売員応援団というホームレス支援団体があり、販売員さんを中心に、販売場所の巡回や、相談、精神的サポートなどをすすめています。ビッグイシューを普及する団体ではなく、販売員(ホームレス)の応援をする組織です。



そこから京都大学で販売したいのだがという打診があって、18日販売に取り組みました。

生協のルネのところの横断歩道のところで販売に取り組んだのですが、6部販売できました。

初日としては上々です。

購入していただいたみなさん、ありがとうございました。



ビッグイシュー日本

05/02/19 : Comment(0) : TrackBack(0)

市場創造と社会貢献の新しい関係(2)

1月19日のサントリー不易流行研究所での勉強会での報告の続き。



金儲けの事業こそが社会貢献の事業でもあるべきだし、そうであることが金儲けのチャンスにもなっているというコンセプトを前回は主張した。



この続き。

CRMというと、一般には Customer Relaitonship Management のことをいう。

これは顧客一人ひとりのデータベースをもとに顧客ごとの対応したマーケティングを構築するというアプローチであり、それを実現する情報システムである。



もう1つのCRMが今日の本題。

それは Cause related Marketing という。

ここで言う cause は、主義主張というような意味で、社会問題解決のための主張を意味する。

Cause related Marketing とは、社会問題解決に関連づけたマーケティングという意味で、重要な社会問題に取り組む企業、ブランドを消費者は選好する、ロイヤルティを感じる、という仮説にもとづく新しいプロモーションである。



このプロモーションの新しさはつぎの点にある。

従来は、事業の結果の儲けの一部を寄付、社会問題の解決に当てるというものだった。

これは、事業活動そのものと結びつけて、自社の事業、ブランドの利用を通じて社会問題解決につながるというもの。

従来は、社会問題解決に企業が貢献する責任があるというものだった。

これは、社会問題解決に取り組むことで、自社の事業、ブランドへの消費者のロイヤルティが向上し、自社の事業成果が向上することが期待されるというもの。



いくつかのパターンがあるが、代表的なものは・・

・商品の売り上げに応じてある社会活動に対して寄付しますというもの

・商品の販売や宣伝を通じて、社会問題キャンペーンを行うというもの

・NPOのロゴなどを商品につけて関連づけるというもの

などがある。



現代の消費者はなんらかの後ろめたさを持っていたりする。

社会問題は深刻かつ広がっているのに自分はなにもできていないと・・・

そういう時代に、企業が消費者が容易にかかわれる社会問題解決のとりくみを用意することで、消費者はなんらかの善いことを行うことで気分が明るくなる。そして企業に対して善いイメージを持ち、情緒的な親密感を持つようになる。

同じことは、企業で働く従業員にも同じ効果があるだろう。



もちろん、企業が短期的なキャンペーンとしてこれを利用すると、逆に意識の高い消費者からは見抜かれて反発される。

したがって、その企業が重視する社会問題解決のテーマ等と結びつけて持続的に取り組むことが望ましいと言えるだろう。

05/02/17 : Comment(0) : TrackBack(0)