京都大学 大学院経済学研究科・経済学部

留学体験談 -experience-

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ヨハン・ヴォルフガンク・ゲーテ大学 -Goethe University-

研究・学習成果 -studying-

  • 私が交換留学中に主に履修した科目は、イノベーションに関する理論や概念を学ぶInnovation Managementとリーダシップ理論を学ぶLeadershipの2科目でした。どちらの科目も理論を学ぶパートと現実への応用を学ぶパートに分かれており、座学と講演を交えた講義のスタイルでした。まずイノベーションの講義ではイノベーションのプロセスやカテゴリーを網羅し、実際に行われたイノベーションの例について学生同士で討論しました。講義の後半には実務においてどのようにイノベーションをマネジメントするのかをゲストを招いて学習しました。ここでも学生は積極的に質問することを求められました。そして、リーダシップの講義では、まずリーダーのスタイルについての理論を教授が紹介し、後半にそれに該当するスタイルを実践するリーダーが講義を行いました。フランクフルトは金融の中心地ということもあって、ゲストの多くは銀行は証券会社のマネージャーでした。彼らの多くは、多様なバックグラウンドをもつメンバーをどのようにマネジメントしていくかということを強い関心事としているようでした。講義においてもそれについて学生間で討議し、各々見識を深めました。

出発前の各種手続き、準備 -preparation-

  • ドイツは出発前に留学ビザ取得するシステムではないので、留学ビザ申請用の書類を揃えました。具体的には、保険加入の証明書や在学証明書、銀行の残高証明書などです。保険については、ビザ申請に必要な保険を、現地の保険会社に限定する自治体が多く、日本の保険会社では棄却されるケースが多かったため注意が必要です。留学中の住居を出発までに確定させておくことも必要でした。受け入れの留学生数に対して利用可能な住居の数が不足しているため、早めの準備を心掛ける必要がありました。

寮生活、その他生活 -living-

  • 寮では、留学生だけでなく、現地の学生とも交流することができました。しかし、寮の運営は大学ではなく、フランクフルト市が担っているため、大学の講義期間と入居期間がずれていました。そのため、留学が終わる前に退去を迫られ、受講の継続に支障をきたしました。
  • ゲーテ大学ではスポーツ実習が多く提供されており、サッカーや柔道、忍術という興味深い科目もありました。

留学中の問題点・困難な点 -difficulties-

  • 留学終了前に寮の退去となってしまったため、期末テストを受けることが困難となりました。テストが受けられないと、履修した科目が成績証明書に反映されないことになります。
  • またビザの申請では、現地語での対応を強いられたり、保険に加入制限が課されるなどの困難が伴いました。

当初の目標と達成度、これから留学する人へのアドバイス -achievement and advises-

  • 当初の目的は、現地での生活を通じて様々な文化・背景を持つ人々と交流すること、そして世界中の学生とともに、自分の専攻分野である経営学を学ぶことでした。その二つの目標は達成することができたと思います。加えて欧州の政治的・経済的中心地であるフランクフルトに滞在することでヨーロッパの現状を知ることができたと思います。これからゲーテ大学に留学する方へは、現地での生活への準備を万端にしていくことをお勧めします。特にビザの取得には多大なる苦労が伴うため、正確な情報を集めて万全に準備をされると良いと思います。