京都大学大学院経済学研究科付属プロジェクトセンター

1月23日(金)【応用マクロ経済学セミナー】を開催しました。

2015年01月23日

1月23日に応用マクロ経済学セミナーを開催し、早稲田大学の小枝淳子先生をお呼びし、”Exiting from QE”というタイトルで講演して頂きました。

この研究では構造型VAR (SVAR) を使用し、日本経済で過去三回観察された量的金融緩和の効果を検証しています。通常のモデルと異なり、この研究ではテイラールールに則った通常の金融政策レジームと、ゼロ金利制約下の量的金融緩和レジームの間のレジームスイッチングが内生化されている点が特徴的です。これにより、量的金融緩和は景気拡大的であったことが示されました。これはゼロ金利制約下で超過日銀当座預金残高を大幅に拡大させたことによるもので、この効果無しでは量的緩和レジームへの移行自体は景気縮小的 (i.e., 量的緩和終了は景気拡大的) であることが示されました。

また、この高度に非線形なモデルを用い、様々なcounterfactualなシナリオを検証し、例えば、2006年の量的緩和終了のタイミングが適切であったことなどが示されました。
 

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