京都大学大学院経済学研究科付属プロジェクトセンター

4月23日(木)【国際経済学セミナー】を開催しました。

2015年04月24日

4月23日(木)に国際経済学セミナーを開催し、Utah State UniversityのJohn Gilbert氏に“A New Measure of Economic Distance”というタイトルでご講演いただきました。

近年,貿易費用に対する関心が高まり,活発に研究が行われているなかで,今回の論文は新しいアプローチで二国間の「経済的距離」を測定する方 法を提案し,実際にその方法を使って国際間の経済的距離を測定しています.
具体的には,産業連関表から得られる各産業の単位費用を国際間で比較可能な形で測定し,それを二国間ですべての産業について単位費用の差を計 算して,最も大きな百分率の差によって二国間の「経済的距離」を定義するという方法です.つまり,二国間の技術の差によって経済的距離を測定 しようとする考え方です.この方法によって測定された経済的距離は,二国間の貿易が完全に消滅する一律の禁止的従価関税率に相当します.

この方法によって,40カ国35セクターに関する産業連関表のデータを使って国際間の経済的距離を測定したところ,日本を含めた先進国間の経済的距離は相対的に近いのに対して,中国やインド等の国々は各産業の単位費用に関して他国とはかなり異なっており,経済的距離が相対的に遠い という興味深い結果が報告され,参加者との間で活発な議論が行われました.

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