『孤立と統合 - 日独戦後史の分岐点-
』
Isolation and integration : watershed in the postwar history of Japan and Germany
渡辺尚/今久保幸生/ヘルベルト・ハックス/ヲルフガンク・クレナー編
内容紹介とフォローアップ
「戦後史の転轍」に揺れる社会経済のかたち
並行的な政治経済的軌跡を描いてきた日独。しかし90年代に入り日本は「孤立」に、ドイツは「統合」の方向に向かい始めた。この現象に底流するものは何か。経済秩序のかたち、各国との相互依存関係、企業システムの違い等、両国の社会経済を多角的に比較する上で、米国的「グローバル資本主義」に対抗し得る地域経済の在り方を模索する意欲作。
2006年3月刊行 菊上製・395 ページ
定価:税込 4,620円 ISBN9784876986798
出版社へのリンク 京都大学学術出版会(直販あり)
目 次
序 論 渡辺尚
第1部 社会経済秩序の危機と政策選択
第1章 渡辺尚 「日本の危機状況と危機意識」
第2章 アルトゥール・ボル(渡辺尚訳)「ドイツ社会的市場経済の試練」
第3章 劉 進慶「日本型資本主義の新しいかたち」
第4章 ヲルフガンク・クレナー(黒澤隆文訳)「ドイツからみた日本型秩序論争」
第2部 転換期に直面する企業システム
第5章 竹内常善「日本の企業集団に見る連続と断絶」
第6章 ヘルベルト・ハックス(石井聡・竹内常善・黒澤隆文 共訳)「市場変動とドイツの企業構造」
第3部 対外経済関係のかたち
第7章 八林 秀一「対独関係から見た日本の貿易構造」
第8章 ギュンター・ハイドゥク,クリスティアン・シャッベル(八林秀一訳)「ドイツからみた独日経済関係の展望」
第9章 イェルク・ティーメ (黒澤隆文訳)「ドイツの対外経済関係とEU」
補論 「日本の対外経済関係 対米関係を中心に」
第4部 地域統合と政策選択
第10章 今久保幸生 「東アジア統合と日本の戦略」
第11章 ウィム・ケスタース,マルティン・ヘブラー(今久保幸生訳)「EU東方拡大とドイツ」
* * * *
総括と展望 渡辺尚
あとがき 今久保幸生
正誤表 多数の誤記がごさいましたことお詫び申し上げます。
訂正箇所 | 誤 | 正 |
---|---|---|
24頁 下2行目 | 「(米国のように | (米国のように |
53頁 注60行目 | 塩野谷裕一 | 塩野谷祐一 |
86頁 上6行目 | 企業的横断的な組織 | 企業横断的な組織 |
102頁 上16行目 | 金融機関と金融機関の間の | 金融機関とグループ内企業の間の |
109頁 上2 行目 | それが置かれれた | それが置かれた |
132頁 下2行目 | やっと36位である | やっと34位である |
168頁 下12行目 | また.(句点)より規制が | また,(読点)より規制が |
188頁 下3行目 | 1900年の値 | 1999年の値 |
190頁 表5注 | マルタ、ポーランド | マルタ、ハンガリー、ポーランド |
217頁 下13 行目 | 強調行動 | 協調行動 |
247-251頁 図4出典から図7出典まで | Sechverstandigenrat | Sachverstaendigenrat |
260頁 注2) 上4 行目 | 欧州中欧銀行 | 欧州中央銀行 |
265頁 上6行目 | ブリキ版 | ブリキ板 |
265頁 上17行目 | ゼネラルエレクトリックス | ゼネラルエレクトリック |
268頁 上9行目 | 回を数える | 多数に及んだ |
269頁 下7行目 | (新日鉄社長)稲山嘉寛 | 稲山嘉寛(新日鉄社長) |
294頁 下12行目 | 日中とともに | 日韓とともに |
308頁 下5行目 | 1997年の | 1977年の |
309頁 上17行目 | ASEANと日中 | ASEANと日中韓 |
313頁 上18行目 | ASEAN+日韓両国に | ASEAN+中韓両国に |
318頁 下1行目 | 目本経済 | 日本経済 |
337頁 下1行目 | 2007年 | 2005年 |
345頁 上4行目 | (2003)通商白書 | (2003)『通商白書』 |
345頁 下4行目 | 世紀末アメカの | 世紀末アメリカの |
345頁 下10行目 | 家の光教会 | 家の光協会 |
347頁 上2行目 | 原洋之助 | 原洋之介 |
357頁 表3ITの行,比率の列 | 9.2 | 11.5 |
357頁 表3 SPの行以下,「比率」の項目の各行 | IRLの行まで,それぞれ数字一段ずつ繰り下げ | |
363頁 上11行目 | 1998年まの | 1998年までの |
上記『孤立と統合』の基礎となった,日独社会科学者によるシンポジウム
第13回日独経済学・社会科学シンポジウム(2002年11月22日~24日)
会 場 : 京都大学大学院経済学研究科
主 題 「戦後史の分岐点 孤立の日本 統合のドイツ」
【シンポジウム報告者】
ヘルベルト・ハックス[ウィーン大学客員教授,ケルン大学元教授(停年退官),五賢人委員会前委員長]
渡邉尚[東京経済大学教授,京都大学名誉教授]
アルトゥール・ボル[ジーゲン大学元教授(停年退官)]
中村隆英[東京大学名誉教授]
ギュンター・ハイドゥク[デュースブルク大学教授・副学長]
劉進慶[東京経済大学名誉教授]
イェルク・ティーメ[デュッセルドルフ大学教授]
竹内常善 [名古屋大学教授]
ウィム・ケスタース[ボーフム大学教授]
八林秀一 [専修大学教授]
ヲルフガンク・クレナー[ボーフム大学教授]
今久保幸生[京都大学教授]