京都大学大学院経済学研究科付属プロジェクトセンター

3月20日(金)【応用マクロ経済学セミナー】を開催しました。

2015年03月20日

3月20日(金)に応用マクロ経済学セミナーを開催し、フィラデルフィア連銀の中島誠氏に、”Credit, Bankruptcy, and Aggregate Fluctuations”というタイトルで講演して頂きました。

この研究では、収入に関するリスクに関して異質性が存在するモデルに、クレジットへのアクセスと破産を導入し、クレジットへのアクセスが景気循環に与える影響について分析を行っています。具体的には、以下の二つの問いに対して、答えを導き出すことを意図しています。一つ目は、標準的なモデルのセットアップで
現実に観察される家計のクレジットや破産の景気循環的な特徴を捉えることが出来るのか?二つ目は、クレジットへのアクセスは消費を平準化させるのか?また、それは景気循環上どのような影響をもたらすのか?

一つ目の問いに対しては、標準的なモデルでも、countercyclicalなearnings riskを明示的に導入すれば、volatileでpro-cyclicalなクレジット、volatileでcounter-cyclicalで破産を説明することが示されました。また、二つ目の問いに対しては、通常の直感とは対照的に、クレジットへのアクセスは消費のvolatilityを20%も上昇させることが明らかにされました。しかしながら、労働時間はほとんど影響を受けないため、GDPの変動に対する影響は極めて限られたものになることが示されました。

多くの参加者を交え、活発な議論が行われました。

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