京都大学大学院経済学研究科付属プロジェクトセンター

1月30日(土)【制度的経済動学研究会】を開催しました。

2016年02月03日

1月30日(土)に制度的経済動学研究会が,京都大学大学院経済学研究科において開催され,大野隆氏(同志社大学),佐藤秀夫氏(東北大学・名誉教授)にご報告いただきました.
大野氏の報告タイトルは,“Capital-Labor Conflict in the Harrodian Model”というもので, ハロッド型のマクロ動学モデルに労働者と資本家の対抗関係を導入した基本モデルを構築し,それにいくつかの要素を追加していくことで,定常均衡の安定性がどのように変化するのかを分析したものです.そして,労働節約的技術進歩の雇用率に対する反応が,適当な範囲にあるとき,経済は安定化することを示しました.
 
佐藤氏の報告タイトルは,「グレアム国際価値論再考」というもので,多数国・多数財の貿易モデルにおいて,財の相対価格と貿易パターンを論じたグレアムの議論を拡張および修正したグレアム型モデルを構築し,それを用いて相対価格と貿易パターンの決定を論じたものです.さらに,このモデルは,完全雇用のみならず不完全雇用をも許容するモデルであり,現実の経済を捉える上で,きわめて有用であることを示しました.
 
当日は23名の参加者があり,活発な質疑応答がなされました.

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