11月1日に応用マクロ経済学セミナーを開催致しました。
早稲田大学の上田晃三先生をお招きして、”Working Less and Bargain Hunting More: Macro Implications of Sales during Japan’s Lost Decades”について報告していただきました。
まず、過去20年日本経済において、労働時間の減少と小売店におけるセールの頻度の上昇においてある一定の相関関係が観察されることが示されました。これを理論的に説明するために、一時的なセールを組み込んだDSGEモデルを拡張し、より安いものを探す行動(バーゲンハンティング)を内生的に選択するモデルについて説明していただきました。このモデルでは、内生的なバーゲンハンティングが存在するこ とにより、金融政策の影響が弱まることが示されました。その一方で、技術的なショックの影響は、バーゲンハンティングの存在により、より大きくなる可能性が示されました。