京都大学大学院経済学研究科付属プロジェクトセンター

4/23 “国際経済学セミナー・応用ミクロ経済学ワークショップ”共催セミナー を開催しました。

2014年04月24日

4月23日に国際経済学セミナー・応用ミクロ経済学ワークショップ共催の研究会
を開催し、University of Hong KongのLarry D. Qiu先生に”Foreign
Acquisitions and Firm Productivity: Evidence from China”というタイトルで
報告していただきました。

国際的M&Aによって外資企業に買収されることで、買収された企業のパフォーマ
ンス(生産性等)が改善するか否かについて、主に先進国の データを用いた先
行研究では必ずしも一致した実証結果が得られていません。それに対して本報告
では、急速に対内直接投資が伸びていて、かつ途上国 でもある中国を対象にこ
の研究課題について実証研究を行った結果が報告されました。買収された結果と
してパフォーマンスが改善したのではなく、パ フォーマンスの改善の余地があ
る企業が買収されたというような、推定上の様々な内生性の問題に対処するた
め、本研究では傾向スコア分析等の手法を 駆使して分析が行われています。そ
の結果、全要素生産性(TFP)、売上、固定資産投資といったいくつか異なる指
標で測定される企業のパフォーマ ンスについて、いずれも外資企業による買収
が正の効果をもつことが明らかにされました。さらに、買収する側とされる側の
技術格差が大きいほどその 効果は強く、また出資比率との間には逆U字の関係が
あるなどの興味深い結果が報告されました。

 

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