京都大学大学院経済学研究科付属プロジェクトセンター

7月3日(木)【国際経済学セミナー】を開催しました。

2014年07月04日

7月3日(木曜日)に【国際経済学セミナー】を開催し、メキシコ自治工科大学(ITAM)の手島健介 先生に“Assortative Matching of Exporters and Importers” (with Yoichi Sugita and Enrique Seira)というタイトルで報告していただきました。

 

近年,貿易の輸出側と輸入側の企業がどのように組み合わせられているのかについて関心が集まっていますが,本稿では,このテーマについて,メキシ コの財レベルの通関データを用いて,メキシコの繊維及びアパレル産業における輸出企業と米国の輸入企業の間の取引関係に着目し,特に多角的繊維協 定(Multi-Fiber Arrangement)によるクォータ制が2005年に廃止されて以降,中国から米国への繊維製品の輸出が急増したのに伴って,メキシコ輸出企業と米国 輸入企業の組み合わせにどのような変化があったのかを詳しく分析した結果が報告されました.

 

具体的には,米国の輸入企業の一部が取引相手をメキシ コから中国に企業に切り替えたことによって,全体としてメキシコの輸出企業にとっては取引相手のグレードの下方修正が起こり,逆にメキシコ企業と 引き続き取引をする米国企業にとっては,取引相手のグレードの上方修正が起きたという大変興味深い知見が報告されるとともに,この知見が理論モデ ルからの予想に合致することが説明されました.

大変興味深い研究報告で,質疑応答も活発に行われました.

 

IMG_0002 IMG_0004

カテゴリー

アーカイブ

ページの先頭に戻る