2015年02月20日
2月20日に応用ミクロ経済学ワークショップと応用マクロ経済学セミナーを合同で開催し、近畿大学の山田克宣先生をお招きし、“Can We Steer Income Comparison Attitudes by Information Provision? Evidence from Randomized Survey Experiments in the US and the UK”というタイトルで講演して頂きました。
この研究では、所得の比較を行うことが社会厚生上望ましくないことに関連し、イギリスとアメリカで調査を行いました。この結果、アメリカと比べ、イギリスでは自分の所得を他人と比較する傾向が極めて高いことが示されました。また、アンケートの回答者に対して、所得レベルがたとえ上昇していたとしても、お互いの所得を比較することは幸せをもたらさない、ということを示唆する情報を提供する影響をこの研究では分析しています。このような情報提供は、当初所得比較にあまり関心を示さなかった回答者を、より比較させる方向に影響することが明らかにされ、この様な影響はイギリスでのみ観察されることが報告されました。アメリカとイギリスの違い、所得比較の影響など、幅広い論点で活発な議論が行われました。