京都大学大学院経済学研究科付属プロジェクトセンター

3月5日(土)【制度的経済動学研究会 】を開催しました。

2016年03月11日

3月5日(土)に制度的経済動学研究会が,京都大学大学院経済学研究科において開催され,金子創氏(慶應大学),二宮健史郎氏(滋賀大学)にご報告いただきました.

金子氏の報告タイトルは,“On emergence and persistency of unequal exchange free trade equilibria in the pre-industrial capitalist world economy”というもので,国際貿易の文脈における不等価交換について考察したものです.生存経済において無限視野を有する代表的個人およびレオンチェフ生産技術からなる国際貿易モデルを構築し,価格が非定常的なクラスにおいて不等価交換を伴う均衡の存在およびそうした均衡が存在するドメインの特徴づけを示しました.さらに,こうした均衡価格の非定常性と不等価交換の生成および継起性との関連性も示しました.

二宮氏の報告タイトルは,“Financial Structure, Instability and Cycle”というもので,不均衡マクロ動学モデルを用いて,ハイマン=ミンスキーの金融不安定性仮説を考察したものです.ミンスキーの提示した2種類の金融構造を同時に考慮したモデルを構築し,定常均衡が安定あるいは不安定となる条件,さらにはリミット・サイクルが発生する条件を示しました.

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