2014年11月04日
10月31日に応用マクロ経済学セミナーを開催し、財務総合政策研究所の宇南山卓先生にお越しいただき、”株価上昇による資産効果が消費に与える影響:アベノミクス期の経験から”というタイトルで報告していただきました。
この研究では、ファンダメンタルズに裏付けされないような株価の上昇がもたらす資産効果の影響を家計調査ミクロデータを用いて検証しています。このデータセットでは資産に関する情報が利用可能なので、これを用い、急激な株価上昇が観察されたアベノミクス期に着目することにより、Difference in Differenceの手法を用いて資産効果の影響を計測しています。これにより、日本家計の株価上昇による資産効果は小さく、その多くが交際費として支出されたことが報告されました。多くの参加者を交え、活発な議論が行われました。