Research Project on Renewable Energy Economics, Kyoto University

京都大学経済学研究科

再生可能エネルギー経済学講座

本講座(第2期)は、2024年3月31日をもって終了いたしました。

TOP > ディスカッションペーパー > No.24 世界53ヶ国の全産業分野における企業の生産性分析

No.24 世界53ヶ国の全産業分野における企業の生産性分析

2020年9月2日
京都大学大学院経済学研究科 再生可能エネルギー経済学講座 研究員 栗田 郁真

2015年にパリで開催されたCOP21において気候変動対策の新たな国際的枠組みであるパリ協定が採択された。その目標達成のためには、GHGの3分の2を占めているエネルギー由来の排出量の大幅な削減が不可欠であり、あらゆる分野でのエネルギー効率性の向上が必要とされる。本稿は、世界53ヶ国に所在する全産業分野の1,119社を対象として2018年における資本・労働・エネルギー・GHG・売上高に関するデータを収集し、望ましくない産出物(Undesirable Output)を考慮したSlacks-Based Measurement(以下、SBM)モデルで1,119社の効率値を算出した。その後、1,119社を24産業グループに分類したうえで、産業グループごとの効率値の平均値を求めた。さらに、各社の資本・労働・エネルギー・GHG・売上高のスラックの数値から非効率値を計算し、それらの産業グループごとの平均値を求めることで、各産業グループの企業が生産性を改善するための要因を明らかにした。最後に、24産業グループの効率値の平均値と経営指数の平均値の相関を検討した。

キーワード:データ包絡分析(DEA)、SBM、環境生産性、炭素生産性、国際比較