Research Project on Renewable Energy Economics, Kyoto University

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京都大学経済学研究科

再生可能エネルギー経済学講座

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コラムのイントロダクション

  • No.271 回転慣性力問題についての愚考

    京都大学大学院経済学研究科特任教授 内藤克彦
    10月14日更新

     最近、回転慣性力問題が我が国においても俎上に上がっているが、この問題が高度に専門的であるという性格を持つために、門外漢には近寄りがたく、その妥当性についての議論はほとんどされていないというのが現状であろう。もとより、筆者も若い頃に学んだ物理や電気回路に関する基礎的な知識や半導体に関する少し専門的な知識はあるものの、電気工学の専門家ではないので、門外漢ということになるが、慣性力の議論で日頃疑問に思っていることを何点か指摘しておきたい。本稿では、まず、筆者なりの、慣性力に対する認識とこれに対するインバ-タ-系に対する認識を示したうえで、現在の慣性力に関する議論の疑問点について指摘することとしたい。

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  • No.270 洋上風力発電のカーボンユートラルにおける役割

    京都大学大学院経済学研究科特任教授・世界風力エネルギー学会副会長 荒川忠一
    10月7日更新

     経産省は第6次エネルギー基本計画(素案)をまとめ、その中で、再エネの2030年における電源構成を36~38%と謳っている。しかしながら、これまでの目標22~24%を上回るものの、2050年のカーボンニュートラルを達成するためには、さらなる上積みが必要と判断している。風力発電は、政策強化ケースとして、2030年の陸上および洋上風力発電をそれぞれ17.9GW, 5.7GWの設備容量を目指すとしていて、発電電力量はそれぞれ340, 170億kWhとなる。電源構成では、総発電量を9,300~9,400億kWhと小さくしているため、風力発電全体としての電源構成はおよそ5%と計算される。従来の目標が1.7%と異常に小さな数値であったことを考えると、風力発電への期待が大きくなったことは歓迎すべきであるが、欧州の現在の風力発電の電源構成15%に比較すると、相変わらず周回遅れであることを認識する必要がある。因みに、昨年末の風力発電の日本の導入量は5GW弱に留まるのに対し、世界は743GWに成長している。後述のように、国連機関が予測する2050年の風力発電の世界の設備容量は6000から8000GWであり、国内の数値は2桁ほど小さくなる。
     産業界と議論を進める「洋上風力の産業競争力強化に向けた官民協議会」において、政府は2040年に洋上風力30~45GWの目標を定め、NEDOは「洋上風力の産業競争力強化に向けた技術開発ロードマップ(案)」を4月に発表している。また、自然エネルギー財団も、「洋上風力発電に関する世界の動向[第2版]」を公表し、洋上風力発電の重要性を訴えている。
     このような背景を基に、本稿は、日本で最も将来を期待される浮体式洋上風力発電を見据えながら、洋上風力の国際的な評価を詳述し、再エネのロードマップを議論する機会を創出したい。

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