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コラム連載「再エネを語る。未来を語る。」

自然エネルギー業界が、送電線運用と導入可能量の見直しを要望

2018年1月18日 竹内敬二 エネルギー戦略研究所株式会社 シニアフェロー

 日本の自然(再生可能)エネルギーの導入がうまく進んでいない。さまざまな原因があるが、「送電線に空き容量がないこと」が大きな問題として浮上してきた。太陽光や風力といった事業者団体が、送電線運用と自然エネ・導入可能量の見直しを求め始めた。資源エネルギー庁はどう答えるか?

《風力協会、入札実施の延期を要請》
 日本風力発電協会と風力発電推進市町村全国協議会は、昨年12月22日、合同で、資源エネルギー庁に、「電源接続案件募集プロセスについて」という要望書を提出した。

 内容は「現在実施中の2件の募集プロセスについては、全体スケジュールを1年程度延長し、募集内容の見直しをして欲しい」というもの。

 現在、北海道と東北北部で、国の指導のもとで、自然エネルギー発電所をつくる権利を入札で決める「募集プロセス」が進んでいる。

(続) エネルギー・発電の“隠された費用(hidden cost)”

2018年1月11日 加藤修一 京都大学大学院経済学研究科 特任教授

英国議会の非常事態宣言 ―紳士の国で一体、何が?
 死をもたらす“ネトゲ”(ネットゲーム)の今日、WHOはネトゲ疾病を国際疾病分類 (ICD)に入れるようだ。ネット社会の負の蔓延だ。一方、伝統的な負の拡散も続く。CO2等の大気汚染だ。深刻な中国、インドは今さらいうまでもないが、WHOは深刻な実態を先進国にも突きつけた。かつて、英国のロンドンはスモッグに悩まされたが、今日さえも大気汚染で霞むロンドンは信じがたい。法的規制基準を超えたゾーンが少なくない。苦悩で人々の顔は歪む。ロンドン市長は過度な排気車に混雑課税の設定を公表した。

 英国は毎年約5万人(UN報告)が死亡し、英国政府は対策に多額を費やしている。英国議会は公衆衛生の「非常事態宣言」を行った。一方英国政府は大気汚染訴訟の高等裁判でも敗訴した。外部不経済に対する課税の検討、2040年までにディーゼル等の販売中止、EVの大量導入は深刻な現実の突き上げである。新しい潮流はそこまで来ているが、驚異的な死亡は今も続いている。人類の巨大な弾み車の慣性はあまりに大きい。

エネルギ-安全保障

2017年12月28日 内藤克彦 京都大学大学院経済学研究科特任教授

 欧州における再エネ導入の主たる理由としてエネルギ-セキュリティが挙げられている。欧州は、北海の化石燃料資源が次第に枯渇しつつある状況下で、中東やロシアへのエネルギ-依存度が上がることを嫌って、域内資源である再生可能エネルギ-の利用をエネルギ-対策の柱としている。域内の化石エネルギ-資源としては、低品位炭もあるが、こちらは気候変動問題から政策的にフェイズアウトさせる方向となっている。

 原子力については、最終処分に困っているのは世界共通の問題である上に、福島の事故以来、安全性への要求水準も高まり、ライフサイクルコストでみれば、純民間事業としてはリスクも高くコスト的に競争力も無いというのが欧州の一般的な見方であろう。EUの若い担当者は、「原発のようなオ-ルドテクノロジ-が再生可能エネルギ-のようなニュ-テクノロジ-に駆逐されるのは当たり前」と当然のように言ってのけた。

 このような中で、中東のオイルに頼ることは、成長著しい中国等との間での将来の激しいエネルギ-争奪戦を想定させることになるので、このリスクを回避するための長期戦略として再生可能エネルギ-を中心に据えたエネルギ-システムへの大転換を行っているわけである。米国においても、分散型エネルギ-の導入と安全保障の密接な関係が垣間見える。米軍が中央集権型のコンピュ-タ-システムの脆弱性を改善するためにインタ-ネットによる分散型のコンピュ-タ-システムを開発したのは有名な話であるが、エネルギ-についても分散型のシステムの方が安全保障上有利であろう。

再生可能エネルギーはなぜ世界中で推進されているのか

2017年12月14日 安田 陽 京都大学大学院経済学研究科特任教授

 世界中で再生可能エネルギー(再エネ)が推進されています。なぜ、世界各国はこれほどまでに再エネを推進しているのでしょうか? その理由は、なんとなくでも成り行きでもありません。「地球に優しいから」とか「シロクマがかわいそうだから」といったふわっとしたエモーショナルな理由でもありません。経済合理性の観点から再エネが推進されています。そのキイワードは、「便益」と「外部コスト」です。

 便益も外部コストも経済学用語なので、大学などで経済学を学んだ方以外はあまり馴染みがないかもしれません。本講座コラム連載でもたびたび登場する用語ですが、ここで改めて便益や外部コストとは何かをおさらいしたいと思います。

便益は皆が分かち合うもの
 まず、便益benefitとは、利益profitと違い、特定の企業や産業界だけが得るものではありません。関係者全員、特に市民や国民全体が恩恵を浴するものです。例えば、再生可能エネルギーの便益とは、以下のようなものが挙げられます。

更に、系統空容量問題を考える

2017年12月7日 山家公雄 京都大学大学院経済学研究科特任教授

1.太陽光発電入札にみる接続問題
 今年度より出力2000kW以上の太陽光発電事業は、入札制が導入される。コスト低下、国民負担軽減を実現しつつ一定の開発量を確保することが狙いである。現行のFIT価格である21円を上限に供給価格で競うもので、低い価格から募集発電容量に至るまでが落札対象となる。2017~2018年度に、試行期間として3回入札が実施される。今年度は1回のみで、計50万kW (500MW) の発電容量が募集され、11月21日に入札結果が公表された(資料1参照)。

資料1.2017年度太陽光発電入札状況
資料1.2017年度太陽光発電入札状況

COP23、米国抜きで本格削減時代へ突入/ひろがる「脱石炭運動」

2017年11月30日 竹内敬二 エネルギー戦略研究所 シニアフェロー

今こそ、“規制”影響分析(RIA)の実質的、機敏な展開を!

2017年11月24日 加藤修一 京都大学大学院経済学研究科特任教授

コネクト・アンド・マネージ

2017年11月16日 内藤克彦 京都大学大学院経済学研究科特任教授

送電線空容量に潜む本質的な問題

2017年10月26日 安田 陽 京都大学大学院経済学研究科特任教授

解説、送電線に空容量は本当にないのか?

2017年10月19日 山家公雄 京都大学大学院経済学研究科特任教授

30基の建設計画が2基に ~米国・原子力ルネサンスの顛末、原発新設の難しさ~

2017年10月12日 竹内敬二 エネルギー戦略研究所株式会社 シニアフェロー

続・送電線に「空容量」は本当にないのか?

2017年10月5日 安田 陽 京都大学大学院経済学研究科特任教授、山家公雄 京都大学大学院経済学研究科特任教授

送電線に「空容量」は本当にないのか?

2017年10月2日 安田 陽 京都大学大学院経済学研究科特任教授、山家公雄 京都大学大学院経済学研究科特任教授

電気自動車と電力グリッド

2017年9月8日 内藤克彦 京都大学大学院経済学研究科特任教授

エネルギー基本計画考察 その1:政府方針への評価と疑問

2017年8月31日 山家公雄 京都大学大学院経済学研究科特任教授

エネルギー・発電の“隠された費用(hidden cost)”

2017年8月24日 加藤修一 京都大学大学院経済学研究科特任教授

エビデンスベースなエネルギー論争のために

2017年8月10日 安田 陽 京都大学大学院経済学研究科特任教授

「原発を新設する」と書くか? ~エネルギー基本計画改定の課題~

2017年8月3日 竹内敬二 エネルギー戦略研究所株式会社 シニアフェロー

広域的なエネルギ-資源の活用

2017年7月27日 内藤克彦 京都大学大学院経済学研究科特任教授

大量導入研究会論点整理へのコメント

2017年7月13日 山家公雄 京都大学大学院経済学研究科特任教授

時代の先端をひた走りはじめ、進化する“動くバッテリー”(その2)

2017年7月13日 加藤修一 京都大学大学院経済学研究科特任教授

時代の先端をひた走りはじめ、進化する“動くバッテリー”(その1)

2017年7月6日 加藤修一 京都大学大学院経済学研究科特任教授

蓄電池による変動調整の役割

2017年6月29日 内藤克彦 京都大学大学院経済学研究科特任教授

電力取引市場がもつ3つの効果-再エネ大量導入のために-

2017年6月22日 山家公雄 京都大学大学院経済学研究科特任教授

再生可能エネルギーの「自立化」のために議論すべきこと

2017年6月15日 安田 陽 京都大学大学院経済学研究科特任教授

《続》米国が「パリ協定」から離脱するとき 〜世界が一斉批判、EUは再交渉を拒否

2017年6月8日 竹内敬二 エネルギー戦略研究所株式会社 シニアフェロー

米国が「パリ協定」から離脱するとき~トランプ政権の温暖化対策

2017年6月1日 竹内敬二 エネルギー戦略研究所株式会社 シニアフェロー

電力グリッドの運用で立ち遅れる我が国

2017年5月25日 内藤克彦 京都大学大学院経済学研究科特任教授

再生可能エネルギー発電所の流動化の進展について

2017年5月18日 松井泰宏 政策投資銀行

極北GIFSN東西ベルトの新展開とノルウェーの“緑のバッテリー”(3)

2017年5月11日 加藤修一 京都大学大学院経済学研究科特任教授

極北GIFSN東西ベルトの新展開とノルウェーの“緑のバッテリー”(2)

2017年5月11日 加藤修一 京都大学大学院経済学研究科特任教授

極北GIFSN東西ベルトの新展開とノルウェーの“緑のバッテリー”(1)

2017年4月27日 加藤修一 京都大学大学院経済学研究科特任教授

地域振興と再エネ-コペンハーゲン市・ロラン市協定の意味-

2017年4月20日 山家公雄 京都大学大学院経済学研究科特任教授

送電線の費用便益分析とその意義

2017年4月13日 安田 陽 京都大学大学院経済学研究科特任教授

送電キャパシティの計算

2017年4月6日 内藤克彦 京都大学大学院経済学研究科特任教授

国民に強いる2つの“過去分”という費用負担と消費者庁の対応(その2)

2017年3月23日 加藤修一 京都大学大学院経済学研究科特任教授

国民に強いる2つの“過去分”という費用負担と消費者庁の対応(その1)

2017年3月16日 加藤修一 京都大学大学院経済学研究科特任教授

電力産業から見た洋上風車の魅力

2017年3月2日 安田 陽 京都大学大学院経済学研究科特任教授

主要大規模電源となる洋上風力

2017年2月24日 山家公雄 京都大学大学院経済学研究科特任教授

公共的ネットワ-クとしての電力グリッドの認識

2017年2月9日 内藤克彦 京都大学大学院経済学研究科教授

送電インフラへの投資が進む欧州

2017年1月26日 安田 陽 京都大学大学院経済学研究科教授

国民の意見を吸い上げるパブコメの役割―政府の信頼性を高めることにも・・・・

2017年1月13日 加藤修一 京都大学大学院経済学研究科教授

原発廃炉・賠償費用は託送料に上乗せすべきか?

2017年1月12日 諸富 徹 京都大学大学院経済学研究科教授

消費者を置き去りにした市場は誰のものか?

2016年12月28日 安田 陽 京都大学大学院経済学研究科特任教授

偏在するエネルギ-資源

2016年12月22日 内藤克彦 京都大学大学院経済学研究科特任教授

ベースロードからネットロードへ-システム改革後のベース電源は調整用に-

2016年12月15日 山家公雄 京都大学大学院経済学研究科特任教授

ベース電源切り出しと原発損害負担-混乱情報解説の試み-

2016年12月8日 山家公雄 京都大学大学院経済学研究科特任教授

我が国における揚水発電所のありかた −可変速揚水発電の価値をもっと評価すべき-

2016年12月1日 長山浩章 京都大学国際高等教育院教授

廃炉費用等負担問題の本質 -政府の信用を維持するために-

2016年11月24日 山家公雄 京都大学大学院経済学研究科特任教授

透明で、非差別的な・・・。

2016年11月17日 安田 陽 京都大学大学院経済学研究科特任教授

次世代の電力システムに脱皮する世界の潮流

2016年11月10日 内藤克彦 京都大学大学院経済学研究科特任教授

電力システム改革貫徹委員会は何を貫徹するのか

2016年10月27日 安田 陽 京都大学大学院経済学研究科特任教授

洋上風力のコストが大幅低下(その2)

2016年10月13日 山家公雄 京都大学大学院経済学研究科特任教授

洋上風力のコストが大幅低下(その1)

2016年10月6日 山家公雄 京都大学大学院経済学研究科特任教授

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