Research Project on Renewable Energy Economics, Kyoto University

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京都大学経済学研究科

再生可能エネルギー経済学講座

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No.33 排出量取引制度と炭素リーケージ
ー レビュー研究 ー

2021年5月28日
京都大学大学院地球環境学舎 王晨子

 この研究は、世界の主な排出量取引制度と炭素リーケージに関する既存の研究をレビューし、炭素リーケージの定義とチャネルを要約した。本研究の結果から、(1)炭素リーケージを研究する際には、規制地域から非規制地域への炭素排出量だけでなく、輸出入量や海外直接投資にも注意を払う必要がある。(2)日本の地域レベルの排出量取引制度が炭素リーケージに与える影響に関する研究はほとんどない。という二つの点が示唆された。さらに、本研究はまた2つの将来の研究トピックを提案する。まず、三重差分法モデルを確立し、日本の地域レベルの排出量取引制度によって規制されている地域から規制されていない地域への正味の炭素移動を調査できる。それに、三重差分法モデルを利用し、日本の地域レベルの炭素排出量取引制度に規制される地域が他の県と海外の子会社への海外直接投資に与える影響を研究することもできる。本研究は、将来の炭素排出削減に関する環境政策の策定のための参考になるかもしれない。

キーワード:東京都・埼玉県排出量取引制度、欧州連合排出量取引制度、中国排出量取引制度、炭素リーケージ、レビュー研究