本研究は、自治体アグリゲーションと電力小売市場の相互補完的な運用の可能性を探る研究である。本稿前半では、自治体アグリゲーションと小売市場の関係性について競争圧力の観点から整理し、考察を行った。また後半では、CCA が現在どのような層に訴求力がつよいのか、試論的ではあるが線形回帰分析による分析も行っている。そして、自治体アグリゲーションはその競争圧力を低所得者層市場に強くかかるようコントロールすることで、消費者保護と競争の促進を同時達成させうる可能性について考察した。