インゼミ

2008年度インゼミ・ディベート大会

2008年12月3日 於:京都大学経済学部大会議室

 

参加ゼミとディベートのテーマ

第1セッション

【命題】日本は今や,外国人介護士を受け入れるべきである

肯定側・・・橋野ゼミ(神戸大学)

否定側・・・黒澤ゼミ(京都大学)

第2セッション

【命題】 2010年までに消費税を10%まで引き上げるべきである。ただし,引き上げは段階的に行い,あらゆる物品に課税するものとする

肯定側・・・今久保ゼミ(京都大学)

否定側・・・藤井ゼミ(関西学院大学)

(肯定・否定はじゃんけんで決定)

 

時間割 (当初予定のタイムテーブルと違ってしまいましたが…)

肯定側立論 4分

否定側立論 4分

作戦タイム 3分

否定側からの質問 7分

肯定側からの質問 7分

作戦タイム 2分

フリーディスカッション 10分

判定員から両チームへの質問5分

作戦タイム 3分

否定側最終弁論 5分

肯定側最終弁論 5分

判定 10分

 

黒澤ゼミ発表要旨

「日本は今や,外国人介護士を受け入れるべきである 否定側」パワーポイントファイル

ディベート大会参加記 【2008年度 黒澤ゼミ4回生 野口大輔】

後期が始まって間もない10月14日、京大で各ゼミの代表者がディベートの開催方法やテーマを決める準備会(右写真)に集まった。ゼミ毎に4つ前後のテーマ案が出され、全部で15テーマほどの候補が挙がり、その中から4つのテーマに絞ったあと、論じたいテーマについてのマッチングが行われ、黒澤ゼミと橋野ゼミは外国人単純労働者の受け入れの是非、今久保ゼミと藤井ゼミは消費税増税の是非に決まった。

本番のメンバーは2回生の喜多くん、3回生の井澤くん、岡村くん、北澤くん、4回生の野口の5人に決まった。黒澤ゼミでは10月中は3、4回生による研究発表を行ったので、ディベートの準備は11月に入ってから始められた。初回の5日には外国人労働者について扱っている本2冊の読み合わせが行われた。

しかしその後、学生側と先生との意思疎通の手違いからテーマが移民受け入れの是非に変更され、2週目の12日には移民関連の事実を各自で調べて発表ということになった。だが移民受け入れというのが一体どういうことなのか、微妙な論理が学生にとってはなかなか理解しづらく、ゼミの後や翌日13日に学生の間で話し合いが持たれた。そしてさらに先生とも話し合った結果、専門知識や高度技術を持つ外国人へのグリーンカードの交付の是非と、外国人介護士の受け入れの是非がテーマ候補として挙がり、14日橋野ゼミに外国人介護士の受け入れをテーマとして選んでもらい、黒澤ゼミは否定側と決まった。

3週目19日のゼミではテーマに関して肯定材料、否定材料に使えそうな事実や論理を持ち寄って議論(写真は先生の研究室内での後期のゼミの様子,残念ながらディベートの準備をした時の写真ではないのですが・・・)が行われた。24日には相手の橋野ゼミとの立論交換が行われた。4週目26日のゼミでは立論の組み立ての確認が行われた。このあたりになるとゼミの時間外で、学生のみでかなり盛んに議論が行われていた。

12月の1日月曜日の午後には、先生に付き合っていただいて本番のリハーサルをした。この本番前練習で、論理の弱さに気づくことができ、何よりどのような質問をして相手を攻めれば効果的かということに関して初めて実践的な練習ができた。この練習後、ディベートメンバーたちは夜10時まで効果的な質問を考えたり、本番での役割分担を決めたりした。後から考えてみると、この日の準備は本当に役に立ち、本番での出来に決定的に影響を与えたと思う。お忙し中付き合ってくださった先生には感謝しきれない。

12月3日、午後3時から京大経済学部の大会議室でいよいよディベート大会の本番が行われた。

黒澤ゼミと橋野ゼミが一組目であった。立論が喜多くん、最終弁論が野口、質疑応答とフリーディスカッションは全てのメンバーで分担した。喜多くんはパワーポイント資料の作成を行いこれが大変好評を得たが、立論も資料作成者らしく明瞭で時間配分も完璧なものとなった。

ディスカッションでは綿密な準備が功を奏して、相手側からの質問に間髪入れない対応が出来、また結果的に矛盾に近い言質を引き出すことに成功した。特に井澤くんの対応力は非常に高いものだった。岡村くんと北澤くんも準備していたものを十分に発揮していたように思う。私、野口は揚がってしまい十分に強い質疑応答が出来なかったのが残念である。

最終弁論は、私はあらかじめ審判の感情に訴えつつわれわれの主張を整理するための文章を書き起こしてきていたのだが、これに相手側の漏らした矛盾点への指摘を組み込みながら読み上げた。なかなか好印象を持ってもらえたようで、自分としても手応えのあるものになったと思う。全体を通して私たちのチームは非常に良く準備が出来ており、それを十分に発揮することができた。

黒澤ゼミに有利な条件もたくさんあった。相手方の橋野ゼミのゼミ生は授業との兼ね合いで準備会合に参加できず,準備のスタートが遅れざる得なかったようである。また橋野ゼミは大学院生との混成チームだったが,大学院生はむしろ学部生の自主性に配慮してあまり準備に口を出さなかったとのことで,当日も発言を遠慮してくれた。しかし審判はそうした裏事情を知らなかったため,チームワークの判定では不利になってしまった。その点,橋野ゼミには最初から大きなハンディがあったかもしれない。

とはいえ,無事相手チームに勝利することができたのは,やはり入念な準備とチームワークのおかげだと思う。またディベイター以外のゼミ生によるサポートにも助けられた。

後から思えば相手から引き出した矛盾点をもっと活用できただろうし、もっと悔しいことには、相手の論理を崩しうる材料を持っていたにもかかわらず、それを十分に活用できる論理を本番までに思いつけなかったという反省点もある。

とはいえディベート自体ほぼ初めてのメンバーばかりだったことを考えれば、ベストを尽くし結果も出せたものだと胸を張って良いと思う。本当に満足のいくディベート大会であった。来年度以降もインゼミでのディベート大会は続けられるそうなので、2、3回生には今年度の経験を生かして頑張ってもらいたいと思う。

 

写真【下】 終了後の懇親会 

 

橋野先生(神戸大学,左端),藤井先生(関西学院大学,右から二人目)には大変御世話になりました。

 

 

 

皆,緊張から解放されて晴れ晴れの表情。右の写真の左端奧が黒澤准教授。

 

 

 

 

 

 

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