Research Project on Renewable Energy Economics, Kyoto University

京都大学経済学研究科

再生可能エネルギー経済学講座

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No.32 日本の 2050 年カーボンニュートラルの実現がエネルギー構成及びマクロ経済へ与える影響分析
- E3ME マクロ計量経済モデルを用いた分析-

2021年5月28日
李秀澈*, 何彦旻, 昔宣希, 諸富徹, Unnada Chewpreecha
*名城大学経済学部産業社会学科 教授

 本研究は、日本が 2050 年カーボンニュートラルを達成した場合、マクロ経済は、どのような姿を見せるのか、またその際の日本のエネルギー構成はどのように変化するのかについてE3MEマクロ計量経済モデルを用いてシミュレーションを行った。その結果、2050 年の電源構成(原発 2040 年フェーズアウトケース)は再生可能エネルギーが約 90%を占めることになり、GDP はベースラインシナリオより4.0~4.5%ほど増加し、雇用も 1.5~2.0%ほど改善されるなど、カーボンニュートラルと経済成長は同時に達成可能であるとの予測結果になった。その主な要因は、カーボンニュートラルが、経済の各部門で脱炭素技術革新を促し、究極的にはエネルギー費用負担の増加傾向を大きく緩和するためであることが判明した。

キーワード:2050 年カーボンニュートラル、E3ME マクロ計量経済モデル、エネルギーミックス、脱炭素技術革新、日本経済影響


このDPは ClimatePolicy誌に掲載されました。
https://www.tandfonline.com/doi/full/10.1080/14693062.2022.2061406


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【注】なお、本論文は、雑誌の査読を経て出版されたため、本文が変更されています。

This DP was published in ClimatePolicy.
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