経済学部百周年記念 第3回 国際研究集会
ENGLISH PAGE第3回 EGOS&Organization Studies ワークショップ京都
組織研究の中心的学会であるEGOS (European Group for Organizational Studies)とそのフラッグシップジャーナルであるOrganization Studiesのワークショップを日本で初めて実施します。国内および周辺地域の博士課程学生から中堅までの研究者が、Organization Studiesなどのジャーナルに論文を書けるように支援することを目的としています。特に、北米とは異なる欧州独自の研究の伝統がありますので、研究の幅を広げる機会でもあります。
- 日時:2019年12月13日(金)~15日(日)
- 場所:京都大学 百周年時計台記念館2階 国際交流ホールⅡ・Ⅲ
- コーディネーター:山内 裕(准教授)
- 言語:英語
- 対象:どなたでも参加可能です
- 詳細・申し込み:http://www.egos-kyoto.org/ (※12月3日以降はバンケットに参加できなくなりますので、早めにお申し込みください。)
イベント報告
本ワークショップは、EGOS (European Group for Organization Studies)とそのジャーナルである Organization Studiesが初めて日本で主催し、また本学経済学部創立100周年記念行事として開催したものである。
EGOSは組織研究の中心的な学会組織であり、毎年8月に開催される年次大会には各国から多くの研究者が参加する。Organization Studiesは組織研究、特に文化的な視座や理論を重視する研究においてはトップレベルのジャーナルである。本ワークショップを京都で実施できたことは、京都大学および経済学部の存在感を高める重要な機会となった。
初日終了後に学内レストランにおいて懇親会が開催され、参加者は歓談を通じて親睦を深めました。若井克俊副研究科長の経済学部代表挨拶に続き、三野和雄教授(同志社大学)、板木雅彦教授(立命館大学)、齊藤誠教授(名古屋大学)が祝辞を述べられ、岩本武和教授の掛声で鏡開きを行い、西山慎一教授の乾杯音頭により開会しました。
組織研究と論文発表を中心に、EGOSと東アジア地域の研究コミュニティを繋ぐことを目的として開催したが、当初の予想を大きく上回る数の投稿を集め、国内外の関心の高さを伺わせた。双方からの意欲的な参加と、期間を通しての充溢した議論の集積で、この目的は達成したと言える。
初日はPaper development workshop(PDW)およびdoctoral consortium(DC)を行った。メンターはOrganization Studiesのシニアエディター及び経験豊富なレビュワー、EGOS及び日本の研究者で構成し、若手研究者が論文を執筆するにあたって貴重な支援の機会となった。2日目と3日目には発表の場を設けてセッションを行った。発表者を最大限サポートするという目的に則して、各発表に30分の時間を設けることができた。特に、ヒューマニティや哲学などの領域に節合した、欧州に特徴的な組織研究のテーマが多々あり、アジアの研究者にとっては刺激的な出会いとなったと考えられる。テーマ毎にセッションをまとめつつ、アジアの研究者と欧米の研究者を組み合せる工夫をしたことで、交流を促すことができた。 3名のスピーカーを招き基調講演を行った。初日には、ジャーナル論文の執筆を念頭に、Carl Rhodes氏から講演があった。2日目には、プロセス理論にもとづく組織論をリードしてきたRobert Chia氏が、アジアとヨーロッパという二つの文化の橋渡しについて講演した。3日目には、ビジネス倫理の研究をリードしているMollie Painter氏から、ヨーロッパの組織研究の特徴であるヒューマニティの視座についての講演がなされた。東アジアとヨーロッパのコミュニティの交流を目的とする本ワークショップにとって、ふさわしいテーマのキーノートであった。
Reportは こちら.
- Carl Rhodes氏
- Robert Chia氏
- Mollie Painter氏